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2008年10月21日

2008年のGマーク

2008年10月8日。
2008年度グッドデザイン賞の受賞結果発表がありました。

審査対象は3023件、受賞は1067件。

その中で「ベスト15(大賞・金賞候補)」が15件。
サステナブルデザイン賞が3件。
ライフスケープデザイン賞が3件。
中小企業庁長官賞が11件。
日本商工会会議所会頭賞が2件。
ロングライフデザイン賞が19件。

今年のグッドデザイン賞は大幅なルール改正がありました。(『Gマークの変貌』参照)

まずは、新設された「サステナブルデザイン賞」と「ライフスケープデザイン賞」。

「サステナブルデザイン賞」は地球環境に優しく持続可能な社会の実現をめざすもの。

表面材や梱包材にリサイクル素材を使うなど、環境に配慮したインターフェイス・オーバーシーズ・ホールディングズ・インクの「タイルカーペット」。
既存のバスを活用した、線路と道路のどちらも走行可能な乗り物。
JR北海道の「DMV(デュアル・モード・ビークル)」。
CO2排出量95%削減。
回収した部品88%使用して新品同等に再生したリコーの「環境調和型デジタル複合機」。

……赤字路線が多い北海道の線路を有効活用。
新道路開発のための環境破壊もしなくてすみ、子供や高齢者など、自分で車の運転ができない人々の「足」になる「DMV」が、個人的には気になりますね。

「ライフスケープデザイン賞」は、「多くの生活者の支持を得て「日常の光景」になる可能性の高いもの」。

ヤマト運輸の「宅急便」。
初心者でも扱いが簡単。ヘッドフォンで静かに演奏を楽しめて、アンプや電子楽器とも接続できるヤマハ「サイレントバイオリン」。
安く、小型、軽量で操作しやすいのに、4サイクル50ccの高サイクルエンジンを搭載した本田技研工業「スーパーカブ」。

宅急便以外の2つは、2008年度ロングライフデザイン賞も受賞。
個人的には、郵便・新聞・出前など、あらゆる配達業者が愛用する「ホンダ・スーパーカブ」に一票。

今年、一般消費者も推薦できるようになった「ロングライフデザイン賞」は19件。

『長寿意匠の底力』でとりあげたカシオの「G−ショック」。
旭化成ホームプロダクツ「サランラップ」。
パナソニック「充電工具ベーシックシリーズ」「業務用パーソナルコンピュータ」。
寺西化学工業「マジックインキ」。
マルマン「スケッチブック」。

その他、「ヤクルト」やIBM「シンクパッド」、トヨタ「クラウンコンフォート」なども受賞。

驚いたのは、19のロングライフデザイン賞のうち、文具が4つも入っていること。

『マジックと大統領のペン』でご紹介した、ぺんてる「サインペン(1963年発売)」。
寺内化学工業「マジックインキ(1953年開発)」。
マルマン「スケッチブック(1958年量産化)」。
月光荘画材店「月光荘背ぐるみスケッチブック・ウス点(1952年発売)」。

……「文具大国日本」の面目躍如といったところでしょうか。

なお、「グッドデザイン賞ベスト15」、15件のうち7件がグッドデザイン大賞候補。
11月6日に、この中からグッドデザイン大賞が選ばれます。

グッドデザイン大賞候補の7件。

「窓の家(無印良品)」は四角い大きな窓が印象的な白くシンプルな家 。
操作する人に優しいデザイン、三菱重工業の「オフセット枚葉印刷機 DIAMOND300シリーズ」。

イトーキの「LANシート」は面状のシートに空気中に飛散する電波を封じ込めて使用。
線をつなぐ煩わしさがなく、不正アクセスをシャットアウトできる優れもの。

トヨタ自動車の「iQ(アイキュー)」は、298.5cmの小さな車体で4人が乗れる「マイクロプレミアムカー」。
低燃費で高い安全性。最小回転半径は世界最小3.9mを実現。
本田技研工業「FCXクラリティ」は排出CO2ゼロ挑む次世代型燃料電池車。

リコーの「GR DIGITALU」はプロカメラマン、ハイアマチュア向けの質実剛健なデザインの漆黒のデジタルスチルカメラ。

そして、ソニー・コンピュータエンタテインメントの「PLAYSTATION(R)3のFolding@home(TM)プロジェクト協力」。

「Folding@home(TM)」は、全世界から100万以上のCPUが参加している分散コンピューティング・ネットワークを利用して、アメリカのスタンフォード大学が、2000年からはじめたプロジェクト。
蛋白質の折り畳み構造を研究し、病気の治療に役立てることが目標で、ソニーは世界中に広がるプレイステーションのネットワークを使って、このプロジェクトを支援。

……私が審査委員だったら、実現すれば、社会そのものが変わるかもしれない、このプロジェクトを大賞に選びますが。

ちょっと気がかりなのは、ベスト15の中に「新領域部門(最先端・実験的なデザイン活動)」のものがないこと。

今年の選考テーマは「近未来の生活者の視点」でしたが。
受賞したものをながめると、どうしても「リノベーション(古い建物に新たな付加価値を与える大改修)」という言葉が、頭の中に浮かんでくるのです。

「新領域部門」のもので、一つだけ特別賞を受賞しているのが、ドローイングアンドマニュアル有限会社の「PROJECT 60VISION」(中小企業庁長官特別賞)。  

これは、「世界に通用するものを」と情熱を込めて物づくりをしていた1960年代の商品を復刻、再び世の中に送り出すもの。
定番商品をしっかりと作るメーカー12社と共同で、商品の発掘からブランディング活動、流通販売網の整備とマーケット開拓まで行う異業種合同プロジェクト。

……でも、これも「新領域」というより「リノベーション」という感じがする。

ちなみに、『Gマーク、本格始動!』で、私が注目していた「想―IMAGINE book search(国立情報学研究所連想情報学研究開発センター・連想出版)」は、デジタルメディア部門でグッドデザイン賞を受賞。
これからも、地道に信頼できるデータベースを集めて、「連想検索」技術を高めていってほしいと思います。

新たな試行錯誤をはじめたグッドデザイン賞は、11月6日に2008年度の大賞を発表。
まだまだ目が離せませんね。
posted by ゆか at 13:59| Comment(0) | TrackBack(1) | 日常コラム | 更新情報をチェックする
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