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2008年12月06日

噂の最強ボールペン

文具愛好家が集うmixiのコミュニティ(掲示板)『文房具』。

こだわりの文具について語る人。
探し物の文具がある人。
文具の相談を持ち込む人。
持ち込まれた相談に答える人。
……さまざまな文具愛好家がいます。

そこで盛り上がる話題が「一番優れたボールペンは?」。

人それぞれに好みがあって、油性ボールペン派、水性ボールペン派、ゲルインクボールペン派に分かれて、にぎやかなボールペン談義がくりひろげられているのですが……。

その中で、「最強」と噂されているのが、三菱鉛筆の「ジェットストリーム」。
「どんな筆圧の人でも楽に筆記できます」って?
……本当に「どんな筆圧の人」でも?

『筆圧矯正文具?』で書いたように、私の筆圧は異常に高い……。
正確には「筆圧が不安定で瞬間最大筆圧が異常に高い紙と筆記具の天敵」といったところ。

ふだんは、ミミズのはったような、ひょろひょろした字を書いているのですが、何かのはずみに、強い力が加わって、一瞬でペン先を割ったり紙に穴をあけたりするのでした。

本当に「何かのはずみ」なのです。
だから、いつも、筆記具を壊した瞬間は「えっ?」という感じで。
そして、壊れたペン先やら穴のあいた紙をながめて自己嫌悪に陥る……と。

もし、このジェットストリームが、本当に「どんな筆圧の人でも楽に筆記できます」なら、「筆記具の天敵」の汚名は返上できるかもしれない。
(「紙の天敵」の方は無理ですが)

『三菱鉛筆株式会社』サイトによると、油性ボールペンは最も歴史が古く、現在も公文書をはじめ幅広い場面で使われており、そのシェアは国内の筆記具全体の2割以上。

……意外。
色数の多いゲルインクボールペンや、書き味が軽い水性ボールペンに押されて、油性ボールペンは人気がないのかと思ってたら、そうでもないんだ。

しかも、このサイトの説明によると、油性ボールペンは書き味が重いものらしい。
「重いものらしい」というのは……。

筆圧の高い私は、水性ボールペンやゲルインクボールペンが「ゴリゴリして」苦手。
強い筆圧でペン先を紙に押しつけてしまうからでしょうが……。
「ゴリゴリして不快」が先で、書き味が重いか軽いかなんて、判断する余裕がありません。

とりあえず、不安定な筆圧でも、それほど字に影響が出ないという理由だけで、油性ボールペン一辺倒になってしまったのでした。

でも、他の油性ボールペンユーザーは、そうは思ってないらしく、「もっとなめらかに」「軽いタッチ」「黒く濃く」……という要望を、三菱鉛筆に突きつけていたようです。


『ステーショナリーマガジン004(エイ出版)』によると、ボールペンはペン先に仕込まれたボールが回転して、ボールについているインクが紙につくしくみ。

水性ボールペンの場合、粘度の低い水性インクが「毛細管現象でペン軸から紙の繊維に引き出される」のに対し、油性ボールペンは、粘度の高い油性インクを「ペン軸からボールで押し出して紙表面に付着させる」構造。

油性インクは、溶剤、潤滑剤、着色料で構成されています。
三菱鉛筆は、それらを素材から大幅に見直し。
粘度が低く、濃い色が出て、早く乾くインクを開発。

さらに、なめらかな書き味を出すために、紙との摩擦が少なくなるようペン先を改良。
ペン先にあるボールチップとは別に、ペン軸の中にも極小ボールチップを入れてインクの逆流を防止。
筆記抵抗は150g加重で従来品より30%低い。
つまり書くのに力が要らない。

……むむむ。
これだけ説明を聞くと、持病の「気になる病」は重症。

さっそく、近所のダイエーでジェットストリーム、ノック式の黒1色のボールペンを買ってきました。145円也。

黒のプラスチックのペン軸に、すべり止めの細かい溝が斜めについたラバー。
確かに「ジェットストリーム」を連想させる、飛行機のような流線型の漆黒のボールペン。

説明書には『極細ペン』のように、「筆圧の高い方はご遠慮ください」という趣旨の但し書きもないし。
大丈夫そうです。

とりあえず、愛用のロディア(フランス製メモ帳)に、『柳宗理包丁』と書いてみましたが……衝撃的でした。

愛用の油性ボールペン、パイロットの「キャバリアー」は、「ねっとりとした光沢を帯びた書き味」なのに、「ジェットストリーム」は、「さわやかで水のような書き心地」。
しかも、軽いのに「ゴリゴリ」しない。

今度は気合いを入れて、「瞬間最大筆圧」をかけて『ジェットストリーム』と書きました。
「ジ」「ス」のところで紙に穴があきましたが、それでも書き味が変わらない……。
恐ろしい。「最強」の噂は本当だ。

単色ボールペンだけでもすごいのに、三菱鉛筆は2008年11月27日、多機能ボールペン「ジェットストリーム4&1」なるものを発売。

これまでの多機能タイプは2種類。
黒赤青の3色ボールペンと、黒と赤のボールペンとシャープペンがセットになったもの。
そこへ、黒赤青緑の4色ボールペンとシャープペンを1本のペンにおさめたものを開発したのです。

ターゲットは、ペンケースを持ち歩かない事が多い社会人。
オフィス・仕事先・プライベートで違和感なく使用できるターコイズ、アイボリー、ブラック、シルバー、ホワイトの5色。
ノック部分を軸と同系色にした、派手過ぎない洗練されたデザイン。

……写真で見る限り、3色の多機能ボールペンと軸の太さは、そんなに変わらないような気がする。
この中に本当に芯が5本も入っているのでしょうか?
謎だ。

『消せるボールペンの怪』でとりあげた「パイロット・フリクションボール」もそうでしたが、今の日本の筆記具は、驚くべき技術革新を続けているのです。
そういうものが、100円、200円で当たり前のように売られている。

やっぱり、すごい国です。日本は。
タグ:ボールペン
posted by ゆか at 10:17| Comment(1) | TrackBack(1) | 日常コラム | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 申し訳ない。笑うような日記じゃないとは思いながら、ケラケラ笑ってしまいました。試し書きに「柳宗理包丁」と書く人はめったにいないと思います。
 しかも……。

>「瞬間最大筆圧」をかけて『ジェットストリーム』と書きました
 たったそれだけで2か所も穴が開くって、そりゃいくらなんでも異常ですよ。どんだけ力を入れてるんですか。仮にボール部分は壊れなかったとしても、軸が折れます(笑)。軸が耐えたとしたら、指が折れます(大笑)。
 
 やはりボールペンの進化はスゴいです。
 大きめの文房具店のボールペン売り場に行くと、目移りしすぎて目眩がします。何時間でも過ごせそうです。
Posted by tobirisu at 2008年12月06日 12:37
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