これまで、100円ショップのクリアファイルに、なんでもかんでも書類を入れていたのですが……。
突然ビニールポケットが破れて、中の書類が散乱する事故が多発。
私が扱う書類は、更新が頻繁だったり、突然コピーしたりするものが多く、穴を空けて綴じるのに不向きで。
もちろん、綴じないファイルも、いろんな種類があるわけですが。
綴じ金具の分だけ、ファイルの背幅が厚い。
背幅分、ぎりぎりまで、ファイルに書類を詰め込むことは、実際ないのですね。
本棚のスペースがもったいないなあ。
しかも、最近、同時進行で抱える案件も多いし、これまでにないシチュエーションの書類まで登場してきてるし。
……書類を細分化して整理するのに、どんなファイルを買えばいいのかわからない。
しょうがないなあ。
ここは『コクヨS&T株式会社』サイトの「ファイルを選ぼう」特集ですね。
このコーナーは、書類整理の方法を基礎から解説。
ケースごとに、ファイリング技術と、それに合った商品を紹介してくれます。
では、「悩み事から探す」の項目を調べてみましょう。
「ファイルの色が地味」「汚れに強いファイル」「環境のことも考えたファイル」「企画書がかっこ悪い気がする」……なんかは、この際、脇へ置いといて。
「整理が追いつかない」……これが一番の問題なんだ。
書類発生した時点で、クリヤーホルダーに投げ入れ、案件ごとに分類。
タイトルやラベルをつける。
クリヤーホルダースタンドやファイルボックスなどにまとめて収納。
……そうか。書類をファイリングした直後に、タイトルやラベルをつけるのを、面倒くさがってるから、あちらこちらにファイルが散乱するんだな。
「探すのに時間がかかる」……カラーで書類を分類して解決。
持ち出し禁止ファイルはや重要ファイルは目立つ色彩に。
内容別分類と廃棄する時のために年度別分類?
……そう言えば、自宅の書類には、「廃棄する時期」を厳密に決めてなかった。反省。
「すきまなく効率よく使いたい」……背幅が変わる紙ファイル。
なるほど。長期保存用書類にはいいかもしれない。
とりあえず、普段づかい……出し入れの激しい書類のためのファイルとして選んだのが、キングジムのクリアファイル「ヒクタス±」。
新開発のスティック式綴じ具の採用で、32%もファイルの厚みを減らすことに成功。
しかも、中身のポケットは自由に増減できる。
これは便利。
破れたポケットだけ抜き取ればいいんですから。
もうポケットが破れても大丈夫。
まあ、「ファイル破れるほど、書類詰め込むのがあかんのやろ」というご意見も、耳が痛いところではありますが。
さて、もう一つの緊急課題。
最近登場した新タイプの書類。
「持ち歩いて、相手方が、その場で書類を見たり、コピーしたりして、こちらに返す書類」。
普通のクリアファイルだと、鞄の中から取り出しにくいし、かさばるし。
重要なのでコピーされることも多いから、穴を空けるタイプのファイルは絶対にダメ。
『コクヨS&T株式会社』サイトの「ファイルを選ぼう」特集によると、鞄から取り出しやすく、書類が折れたり、こぼれ落ちたりする心配のないのは、「クリヤーホルダーより厚く、ケースファイルよりも薄い、マチ幅10mm程度のクリアファイル」らしい。
鞄の中でファイルが開いたりすることもあるから、普通のファイルじゃなくて、ケースの方がいいか。
でも、書類が1種類じゃないから、無造作にケースに入れると、目的の書類だけを相手に見せる時、探しにくいし。
……うーむ。どうしたもんだろう。
悩んでいるところに、エイムックの最新刊『ステーショナリーマガジンNO.005(エイ出版社)』が届きました。
『特集 今すぐ欲しい文房具1251』……おお、これぞ、天の助け。
ファイル特集のページを見た私は、「これだ!」と思わず叫んでしまいました。
キングジム「テジグ」。
一見、A4ファイルと同じ大きさのプラスチックケース。
でも、「綴じ金具がまったくない、画期的なファイル」。
使い方は、書類を無造作にファイルの中に投げ込む。
書類を見る時は、ファイル背の部分の中央に切り込みがあるので、その部分を親指で押さえることで、書類がバラバラにならないように固定する仕組み。
……これは驚いた。
よく考えると、ファイルを開いて読む時、人は必ず、ファイルの背の中央部分に親指を当て、ほかの4本の指でファイルの背をはさんで固定します。
この動作に着目したキングジムは、「親指に綴じ具の代わりをさせる……手を綴じ具に」ということで、このファイルを「TEZIG(手ジグ)」と命名。
形状はケース型で、開口部は、ひねって開ける方式。
左右どちら利きの人でも開けられる設計。
……うーむ。面白い。さっそく注文だ!
3日後、乳白色の「テジグ」が届きました。
確かに、丈夫なプラスチック製の表紙で、中の書類は傷つきそうにない。
書類を投げ込んで、開いてみました。
自分の親指が、ファイルの背の中央部分を、しっかりと押さえ、その圧力で、書類を綴じる役目をしているのが、よくわかります。なるほど。
厚みは10mm。
金具がないことで、ファイルそのものを薄くすることにも成功しています。
ただ、表紙がプラスチックなので、折れ曲がる部分が若干硬く、クリアファイルより、開閉がスムーズでないのが難点ですが。
開口部はひねらないと開かないし、ロック部分がファイルの上下にもついているから、鞄の中で簡単には開かない。
書類の持ち運びには便利。
説明書によると、テジグ8冊が、ボックスファイルに、きっちりおさまるように設計されているらしい。
細分化した書類の整理の保管にも便利かも。
『株式会社キングジム』サイトによると、キングジムは1927年創業。
1975年、 世界初、右からでも左からでも開くことのできるファイル「ドッチファイル」を発売。
1976年 、世界初のPP溶着式「クリアファイル」発売。
1988年発売のラベルライター「テプラ」は大ヒット。
……最初に発売したのが「切抜式人名簿」ですから、キングジムは、創業時から現在にいたるまで、一貫してファイリング文具にこだわるメーカー。
私の愛用している「ヒクタス±」が発売されたのが2003年。
「テジグ」の発売が2006年。
今、キングジムが力を入れているのは……。
ファイル・ナビゲーション・システム「ファイリング・navi」。
「ファイリングnavi(ソフトウエア)で、ファイルの移動廃棄検索や管理」
「スーパー・ドッチファイルに書類をファイリング。ICタグをつける」
「デスクトップ・リーダライタで、ファイル貸し出し状況把握」
「コントロールキットとキャビネットで、ファイルの現在地を捕捉」
……うわぁ。これからの企業は、情報漏洩を防ぐために、ここまでやらんとあかんのやなあ。
「ファイルに見出しをつけるのが面倒」と言っちゃいけないですね。
がんばらなきゃ。
ラベル:ファイル