「地球のためにできることから」のエコロジー活動。
確かに大事なことだ。
でも、それだけで地球温暖化が防げるのか?
もっと根本的な革新的技術はないのか?
……大阪府の推薦で環境庁(現環境省)モニターをしていた時も、地元自治体の環境情報紙の企画編集に関わっていた時も、私は思っていた。
この本は、日本経済新聞社の環境情報専門ウェブサイト『日経エコロミー』の連載をまとめたもの。
「温暖化がもたらす災害を減らせる」
「石油への依存度を減らす」
「新しい産業を育てる」
……登場する22人の技術者の取り組みは多種多様だ。
産油国から注目されている循環型リサイクルエネルギー「マグネシウム」。
金属を超低温で冷やして電気抵抗をゼロにし、少ない電気を有効利用できる技術「超伝導」。
土の入らない新素材を開発、ビルの屋上や壁面で植物を育て、都市のヒートアイランド現象を緩和しようとするサントリー。
人手をかけて水や肥料を減らす。
資源を節約しながら収穫を増やすSRI水稲栽培法を、米どころのインドネシアで普及させる日本工営。
……やはり、日本の技術は侮れない。
特に注目なのは三菱重工業。
アイスランド政府との協定で、石油や石炭などの化石燃料を一切使わない社会実現のための技術提供をしている。
元々、アイスランドは豊富な水力と地熱を利用した発電システムで、国内のエネルギーの7割を自国で賄っている。
輸入石油に頼っているのは、自動車と漁船。
車を電気自動車に。
漁船の燃料を、地熱発電所から出る水素ガスや二酸化炭素から生成した燃料「ジメチルエーテル」で代用すれば、北極に近い小国、アイスランドは完全に「エネルギー独立国」になる。
すごい。
ようやく日本でも、環境にいい家電や車に買い換えると、エコポイントやエコカー減税などの特典がつくようになったが。
環境対策というより経済対策に近い状態。
アイスランドに負けてはいられない。
『エコうまに乗れ!』 滝 順一 著 小学館
ラベル:地球温暖化
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