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2009年08月22日

『これから食えなくなる魚』

最近、スーパーに並んでいる魚は、外国物ばかりだ。
 
日本産の魚もあることはあるが、恐ろしく高い。

「アイスランド産カラスカレイ」「スペイン産キハダマグロ」はともかく、「チリ産養殖サケ」「マレーシア産養殖バナメイエビ」……安全なんだろうか?

著者は、政策研究大学院大学教授。
長年水産庁で水産資源を守ろうと国際的に尽力してきた人。

日本近海でサンマやホッケはたくさん獲れるが、安いので採算が取れない。
人気のあるマグロやエビやサケは、近海では獲れず、遠洋に船を出しても赤字。
日本の漁業は倒産状態で、日本の魚の半分は輸入物。

ところが、アジアや欧米諸国で「魚食ブーム」が起き、世界中の漁港で魚の奪い合い。
しかも、汚染された海域の輸入魚も多い。
一方、日本の養殖魚は輸入餌に頼り、危険な添加物が多い。

……読んでいて暗い気分になってきた。

現在、『水産庁』は、水産資源を守るために、ゴマサバやマイワシなどの漁獲量を正確に調査、魚種別の総漁獲量をこまめに増減。
あまり獲れないイカナゴ、トラフグ、マガレイ、ヤリイカなどは、さらに厳格な漁獲量を決めて漁師を指導。

『全漁連』によると、5隻の船が一組で燃料を10%削減する省燃油操業実証事業を行い、漁師も合理的に魚を獲ろうとしている。

でも、日本の漁獲量制度は、総漁獲量が上限になれば漁を停止する方式。
漁船ごとの漁獲量割り当てではない。
漁師は我先に漁場に行き、目の細かい網で稚魚まで獲ってしまうため、さらに漁獲量が減る悪循環。
つまり、この総漁獲量制度が諸悪の根源か。

著者は「水産資源と漁師を守るために、消費者は安全な日本近海のサンマやホッケを食べ、マグロやエビやカニを常食するのをやめるように」と手厳しい。

マルハや日水は「日本より高値がつく」と、養殖ブリや養殖カンパチの輸出をはじめたし、このままだと、本当にサンマやホッケしか食べられなくなるかもしれない。
……辛いなあ。

『これから食えなくなる魚』 小松正之 著 幻冬舎新書
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posted by ゆか at 11:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 本読みコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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