そうか。これまでは安心してたんだな。みんな。
やたらにトラブルが多く、油断できない人生を送ってきた私は、タイトルを見て感心した。
この本の「安心」のテーマは防犯。
著者はNPO法人日本防犯学校学長で、犯罪アナリスト。
防犯設備会社を経営していた、強盗などの「侵入犯対策のプロ」。
まず、犯罪が起きやすい地域は、高級住宅街、リゾート地、大規模集合住宅地、新興住宅地、旧い市街地、農林漁業工業地帯、集合住宅と一戸建てが混在する地域、商店街の近く、国道沿い、県境など……。
この条件に全然該当しない土地に住むのは、難しそうだ。
「知らない人」を、日常的に多く見かける地域もよくない。
パチンコ屋、競輪競馬などの公営ギャンブル場、商店街、大型商業施設、病院、学校、駅、公園、公共施設などの近く。
パチンコや競輪競馬はさておき、公園や学校、駅や商業施設が近くて人気のある「便利で住みやすい場所」が危険とは難儀だ。
侵入犯が下見しやすい、駐車場があるスーパーや公共施設、コンビニ、神社仏閣、高層マンションやアパート、空き地や田畑、自動販売機、駅やバス停などが近くにある家も危険となると……。
「もうええわ。どこ住んでも一緒やんけ!」と、本を放り出しそうになった。
しかし、ここで自棄になってはいけない。
「侵入犯に狙われやすい人」は女性、子供、老人、共稼ぎ世帯……ほとんどの人間だ。
こうなると、どんな「安心できる方法」が提案されるのか、逆に興味がわいてきた。
著者は、侵入犯を防ぐために「最新犯罪情報を知る」「自分の情報(表札・ゴミ・洗濯物など)を開示しない」
「日常で隙を見せない」「施錠の徹底」「留守を悟らせない」「地域ぐるみで防犯活動」など、色々な提案をしているが……。
「ここまで対策を立てても、犯罪に遭う確率はゼロにならない」ということも、頭の片隅においておかなければいけない。
『安心できない時代の生き方』 梅本正行 著 PHP
ラベル:防犯
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