まあ、確かに私も、他の人の文具の使い方が気になるし、参考になる使い方があれば、どんどん取り入れて、自分の生活を合理的にしたいと思う。
著者は、オンラインショップ『信頼文具舗』店長。
文具の世界では有名な方だ。
この本は「二つの文具を組み合わせて、より便利に」がコンセプト。
いったい、どんな斬新な文具の組み合わせがあるのかと、ワクワクしながらページをめくる。
「ノート+下敷き」……この数年の極細ペンの流行で、見直されてる組み合わせだそうだ。
「ノート+ノートカバー」……持ち主の性格が表れるので、カバーを楽しんで選ぶ提案。
「文房具+ピンセット」……爪が傷みそうな細かい作業はピンセットに任せる、か。
「ケータイ+透明付箋」……付箋に予定を書いて、携帯電話に貼って忘れないように。
「カッター+カッティングマット」……すみません。家で当たり前に使ってました。
「万年筆+万年筆」……それは俗に言う「コレクター」というやつでは?
……うーむ。写真はきれいだけど。
私が期待してたのと、ちょっと違う気がする。
どうやら「文具の使いこなし方」の本は、「より効率的に」と「より楽しく」の二つのカテゴリに分かれ、その距離は、だんだん遠ざかっているようだ。
情報管理や時間管理に熱心で「うまいこと文具組み合わして、仕事倍の速さにしたるわ」と考える忙しい人には、この本は物足りないだろうな。
載っているのは「1+1=2.4」または「1+1=3.6」ではなく、「1+1=1.8」の文具の使い方だから。
私も効率的を追う方だが。
和田氏が提案する、旧きよき書斎の木の椅子や、乾いた紙の匂いを連想させる「1+1=1.8」の、のどかな文具の世界が、ちょっとうらやましい。
『文房具の足し算』 和田哲哉 著 ロコモーションパブリッシング
ラベル:文房具
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