……と紹介されていたので、読んでみることにした。
正直なところ、私は「自分の立ち位置」が、最近わからなくなっているのだ。
生まれながらの半病人だが、今のところ、明日死にそうな気配はない。
結婚はしているが子供はおらず、介護の世界で「それを抱えた家庭は、経済的肉体的精神的重圧に耐えきれず10年以内に崩壊する」といわれる遠距離介護に携わって16年。
物書きで事務の仕事もしている。
しかも、最近は「年齢不詳」と言われることも多い。
……どうしたらいいんだろう。
この本の著者は、社会制度に関する執筆をするジャーナリスト。
「格付け」の分野は政治・行政、司法・懲罰、経済・業界、教育・医療、宗教、衣食酒、伝統技芸、プロスポーツ・レジャー、日本史と多岐に渡る。
見開き2ページにつき1項目、豊富なイラストや図で、説明された「格付け」は、わかりやすくて面白い。
ワインのラベルの見方。
宿泊施設は料金の高低だけでランキングされていること。
主な宗派のトップ寺院。
第一類医薬品と第二類医薬品の違い。
国会議員を警護しているのは議院の衛視で警官じゃないこと。
……なるほど。面白いなあ。
でも、これは「格付け解説書」というより「雑学本」じゃないのか。
読みすすめているうちに……
「結局、家庭裁判所と簡易裁判所は、どっちがえらいのか?」
「同じ10年の刑なら、閉じ込められるだけの禁錮刑と働かされる懲役刑と、どっちがつらいのか?」
「囲碁の3大タイトル棋聖戦、本因坊戦、名人戦の中で一番ランクが高いのは?」
「教育委員を首長が選ぶのはわかるが、どの団体からどんな人が選ばれてるか?」
……格付けが完璧でないためか、よけいな疑問が頭に浮かんできて大変だった。
結局、「私の立ち位置」はわからずじまいだったが。楽しい本だったから、まあ、いいか。
『ものごとの「格付け」事典』 安部 直文 著 日本実業出版社
ラベル:格付け
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