人工透析の義母を引き取り、仕事を続けながら、本格的な在宅介護をはじめることになった私だが、在宅介護で崩壊する家庭が後をたたないことは知っている。
病弱な私が「介護」「家事」、そして事務と執筆両方の「仕事」と、どうバランスを取りながら「家庭」を守るべきなのか……。
未知の危機を前に、まさに「潰れてたまるか!」という言葉は、今の私の気分にぴったりなのだ。
この本は、バブル崩壊や巨額債務などで倒産の危機に見舞われ、それを克服して、今も元気な中小企業10社。
その経営者にフリーライターの著者が取材したもの。
日本本社が倒産。タイ工場から復活し、奇跡の日本復帰をとげたコーリン色鉛筆。
バブル期の100億の負債を完済した銀座テーラー。
家電量販店の値引き攻勢に、地域密着高売り戦略で対抗し、生き残りに成功したヤマグチ。
「エアロラップ(金属の表面研磨技術)」を開発し、金属加工下請会社から脱却して海外進出を果たしたヤマシタワークス……。
どの企業の社長も、周囲の反対を押し切り、断固とした経営改革を行う。
社員を優れた人材に育てる努力を怠らない。
顧客を大事にし、常に新技術開発に取り組む姿は感動的だ。
しかし、時には企業を守るために、断腸の思いで大切な社員をリストラしなければならないこともある。
その辛さ……「社長の孤独」も伝わってくる。
本の巻頭の監修者の言葉……
『私が接する失敗企業の多くは行動を起こしていない。ローコストであれば、とにかくやってみることである』
……文中の「企業」を「家庭」に置き換えても使える。
特に介護は行政の助けが必須だ。
親族の思惑に遠慮してはいられない。
『成功を手にするのに失敗事例の数はカウントされない』
……これから本格的にやりたい執筆の仕事への心構えとしても大事だ。
読んでみてよかった。
勇気が出る本だ。
『潰れてたまるか!』 影山惠子 著 屋宮久光 監修 阪急コミュニケーションズ
ラベル:中小企業
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「潰れてたまるか!」著者の影山惠子です。
こんな書き込みがあるとちょっと怖いですよね(苦笑)。
でも真面目に本人です。
唐突で恐縮ですが、失礼いたします。
お義母の本格的な在宅介護をなさりながら
仕事をなさるとの由、
私も祖々母でしたが、母が自宅で介護しながら
最期を迎える様子を見て育ちました。
大変さとお気持ち、お察しいたします。
そんな中、私の著書で少しの力を添えることが
できたのでしたら本望です。
何ごとも身体が資本ですから、
お身体大事になさってくださいね。
とり急ぎ、御礼まで。