最近人気があるトピックは『「ものさし」って』。
それぞれが、自分の「ものさし」や「定規」などの使い方やこだわりを情報交換するもの。
そもそも、「ものさし」と「定規」の違いって?
『広辞苑』によると、
『「物差・物指」物の長短を差しはかる道具。竹・鉄・セルロイド・プラスチックで細長く作り、長さの単位の目盛りを付けたもの』
『「定規・定木」線を描き、または物を断ちなどする時にあてがって用いる具』
……『細長く作り』とは、また奇妙な表現ですが。
「ものさしは長さを計る道具」で「定規は線を引く道具」。
違うものだったんだ。
ちなみに、日本計量史学会のデータバンク『「計量史への誘い―計量の起源を探る―」』によると、現在出土している最古の「ものさし」は、紀元前2100年の古代メソポタミア時代の浮き彫り。
「ものさし」は「神から与えられた王権の象徴」でした。
一方、日本に「ものさし」が登場したのは7世紀。
中国から入ってきたものだったらしい。
面白いので、もう詳しく調べてみると「ものさしの正しい使い方」がありました。
『明治図書オンライン』サイトの『シリーズ・子どもを生かす楽しい算数4「算数用具の指導」』。
『日常プラスチック製のものさしを多く使うのは,ものさしを置いてもその下に書いてあるものがよく見えたり,引く直線の位置を決定しやすかったりするからであろう。しかし,「長さを測る」というものさし本来の役割から検討してみると,プラスチック製のものさしは,その材質の特徴から目盛りに誤差が生じやすい。物の長さを正確に測ろうとする場合は,やはり竹製のものさしを使うのが望ましい』
……えっ! 竹の「ものさし」の方が正統派なのか。
昔、実家に1mほどの竹の「さし(ものさしの関西弁)」があって、悪いことをすると、母に、「さし」で、ぴしゃりと叩かれました。
私にとって「竹のものさし」は、「子供を叱る道具」だったんですが。
ところで、このサイトでは、竹製の30cm「ものさし」の使い方が詳細に書かれています。
まず、「目盛りのある方のへり」は長さを測る時に使う。
目盛りを汚したり傷つけたりしないために、直線を引く時は使ってはいけない。
線を引く場合は、目盛りのない「背のヘリ」を使うのです。
……うーむ。我ながら無頓着だったな。
「目盛り」は1mmごとについています。
1mm、5mm、1cmの目盛りを表す線の長さを変えて,読みやすいようにしてあるのですが、数字がついていません。
その理由は
『5cmや10cmの印を基点(0)として測る方が正確に測れる』
『必要に応じて,左右どの方向から読みとるときにも都合がよい』
……うーむ。知らなかった。
私は目盛りに数字がついてない竹の「ものさし」が苦手で、数字の入ったプラスチック定規ばかり愛用しています。
でも、プラスチック定規は、温度によって若干伸縮するから、「ものさし」としては、あまりよくないんだ。
……軽く落ち込んだりします。
私が小学校の頃は、算数の時間で「ものさしの使い方」なんか習いませんでしたから。
学校で「ものさしの使い方」を学べる今時の子供が、うらやましいですね。
今のところ、私が愛用しているのは、無印良品「アクリル定規30cm」。
定規本体に方眼罫がついていて、これを目印にすると、直線を平行に引く時に便利。
でも、「測る」ために使うのは、「ものさし」じゃなくて、ドイツのヘキストマス社の「メジャー(巻尺)」だったりします。
測る対象が、30cm以上の大きさだったり、直線でできたものとは限らなかったりで。
それにしても、「測る文具」、まだまだ奥が深そうです。
ラベル:定規