日本経済新聞2010年11月11日の記事です。
これは、「ネットのサイトを活用して自分仕様の手帳を作る」という提案。
自分の写真やイラストなどが入ったオリジナル付箋を作れる『ポスト・イット・オンラインプリントi−NOTE』。
カレンダーシートが手に入るイタリアの手帳モレスキンのファンサイト『モレスキナリー』。
オリジナルリフィルを作れる『「超」整理手帳オフィシャルウェブサイト』
……なるほど。
こういうのも楽しいかもしれない。
記事を読んでいるうちに、ギョッとするサイトに出会いました。
『DIY NOTE』……「余ったクリアホルダーとA4の用紙で手帳を作る」???
どうやって?
というわけで、この『DIY NOTE』をのぞいてみました。
大阪府堺市の株式会社ライブアウトが運営していて、オリジナルリフィルも豊富です。
「DIY NOTE」を作るのに用意するものは、不要なクリアホルダー、ハサミ、ホッチキス(フラットタイプがおすすめ)、A4用紙(リフィル・30枚まで)……だけ。
作り方は
「クリアホルダーの下の圧着部分をハサミで切る」
「クリアホルダーを開けてA4用紙(リフィル)をはさむ」
「左端をホッチキスで2箇所綴じる」
……これで完成。
サイトには写真が載っていますが、あまりにも簡単に、あまりにもあっけなく手帳ができてしまう。
この手帳のメリットは
「誰にでも簡単に作れる」
「自由に表紙が選べる」
「自由にリフィルが選べる」
……それはまあ、そうなんだけど。
「薄くて軽く持ち運びが楽」
「たくさん書ける」
「文字をきれいに、小さく書かないといけないストレスから開放される」
「A4だから書類を縮小せずにファイリングしたり、スクラップを貼ることもできる」
……私が最近、A4手帳に着目してるのは、その点なんですわ。
「種類別に作ってそのまま書棚に入れても便利」
「表紙はクリアホルダーだから防水仕様」
「不要クリアホルダーの再利用でエコロジー」
……いいことづくめのような気がしますが。
でも、はたして、これは「手帳」なのかなあ?
これだったら、背幅7ミリのセキセイ「クリップインファイル」とか、背幅6.4ミリのコクヨ「レールクリヤーホルダー」なんかの、プレゼンテーション用薄型ファイルに綴じてしまう方が、クリアホルダーを切る手間がないかもしれない。
それでも、「スケジュールリフィルを綴じたもの=手帳」なのかなあ?
……うーむ。よくわからなくなってきた。
手元にある『広辞苑第3版』によると、手帳とは……『心おぼえに雑事を記入する小さな帳面、「手帖」とも書く』。
うーむ。本来、手帳とは「小さな帳面」らしい。
A4手帳は「手帳」と言っていいんだろうか?
もしかして、「DIY NOTE」は、「スケジュール欄つきのノート」なんじゃないか?
でも、広辞苑には手帳について、「カレンダーが載っている」「予定を管理する」とは一切書いてないんです。
『心おぼえに雑事を記入する小さな帳面』。
それって、メモ帳のことじゃないのかなあ???
こうなると「手帳とはなんぞや?」という疑問すら浮かんできます。よけいに混乱してきた。
「スケジュール管理」という意味では、パソコンや携帯電話でも十分な時代ですし、さまざまな種類の手帳が出回り、「手帳」「メモ」「ノート」のボーダーラインも曖昧になってきていますし、そのうち、もう一度、「手帳の定義」が必要になるかもしれませんね。
ラベル:手帳