なにしろキャラクターがみんなかわいらしい。
特にピカチュウは、ウサギを思わせる丸っこくて黄色い体と雷型の尻尾の絶妙なバランス。
先の黒い長い耳と赤いほっぺとつぶらな黒い瞳……グッド・デザインだ。
ポケモンを創った男、田尻智。
彼はインベーダー・ゲームに出会い、ゲーム好きが高じて『ゲームフリーク』、今のゲーム情報誌の原型となる同人誌を創刊。
自らゲームを作りたいと望み、『クインティ』をナムコに売り込み、売上20万本の大ヒットとなる。
その後、ゲームフリークを通じて集まった仲間とゲームソフト制作会社を立ち上げ、『ジェリーボーイ』『ヨッシーのたまご』『マリオとワリオ』などを発売、そして『ポケットモンスター』の大ヒット……好きなことを仕事にして成功する、強運な人生を送ってきた人だ。
ポケモンの世界的ヒット、『ポケモン事件(アニメを見ていた全国の子供たちが身体に異常を訴え入院した事件。アニメの放映に使われた4秒間に何度も赤と青を点滅させる技法が原因とされる)』などについて、彼は「きちんと社会に対して説明できなければいけない」と責任感を持っている。
「ゲーム命」の製作者なのに「ゲーム以外の多様なメディアや情報、自分の人生経験も大切にしなければいけない」と主張するバランスのとれた大人だ。
この本は、田尻智の自伝に近い内容だが、インタビューの間に出てくる『ドラゴンクエスト』や『マザー』、『ドンキーコング』などのなつかしいゲームの話。
ゲーム製作上の苦労と問題点。
ゲーム業界の裏話など、1970年代末期から2000年までのゲーム業界の動きも知ることができて、なかなか興味深い。
『田尻智 ポケモンを創った男』 田尻智・宮昌太朗 著 太田出版
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