(プチグラパブリッシング)によると、伊東屋は2004年に創業100年を迎えました。
銀座という一等地で、世界中の優れた文房具を集め、セールや割引は一切せず、店で買い物した客に『メルシー券(200円以上買うと購入金額の5%を、次回買う時に割り引く無期限の金券)』を渡す……うーむ。なんて暢気な商売。関西では考えられない。
世界の文房具の他に、伊東屋オリジナル文房具も充実していて、品のいいデザインのものが多い。
私は鉛筆とティッシュケースを持っています。(ボールペンは重すぎて断念)
さて今回は、「タブレットケース・フォルダー」を買うことにしました。
『伊東屋オリジナル・カラーチャート・シリーズ』の一つで、働く女性向けに女性チームが企画した革小物のシリーズ。
薄紫、ピンク、水色、黄緑など、きれいな上品な色で、ボールペン、ペンケース、革トレイ、メモパッド、文庫本カバー、名刺入れ、ティッシュケース・カバー、タブレットケース・フォルダーなどがあり……
「ちょっと待たんかい。ティッシュとかタブレットとか、文房具とちゃうやんけ」とのご意見もあると思いますが、たぶん、伊東屋は「鞄に入っているものは文房具」と考えたのでしょう。
「今度、このタブレットケース・フォルダー買うことにしたよ」
妹に伊東屋のWebショップ・サイトのを見せると、妹は首を傾げました。
「なんでこんなに品数少ないん? ワキ(大阪のネットショップ「ワキ文具」)の方が品数多いやん。店の売れ残りをネットで売ってるんかな」
確かに、ビルの1階から4階まで文房具で埋め尽くされている店のはずですから、20分あれば全商品を見渡せるサイトなのは、変です。
「伊東屋は、地方の客にあまり売りたくないのかもしれん。カタログ通販もやってないし」
「そんなことで、商売やっていけるんか?」
税理士の卵として、関西人としては当然の疑問です。
「伊東屋は、地方に1軒も支店を出してないとこをみると、たぶん、東京地区限定で商売するつもりなんやろう。なにしろ、日本の出版物の3割は東京だけで消費するらしい。値引きしなくても買う、顧客は東京の人だけいいと、伊東屋は考えてるのかもしれん」
「それで、姉ちゃん。これ買うんやったら、会員にならんとあかんみたいやんか。送料かかるし、こんな品数少ないのに、会員になるメリットあるんかいな」
「いや、これはLoftで見たような気がする。明日出るから、ついでに買うわ」
翌日、繁華街に出たついでに、タブレットフォルダー・ケースを買いました。
実は伊東屋オリジナル商品は、時々繁華街のデパートなどで売られていて、買えないことはないのです。
もちろん、全部のオリジナル商品が手に入るわけではないのですが。
ティッシュケース・カバーと同色のオーシャン・ブリーズ(珊瑚礁の
海の水色)。
牛革の型押しですが、カサカサと乾いた紙のような質感。
本には『標準サイズのタブレットケースを、この中にすっぽり収めることができます』とありますが、実はFRISK以外のタブレットケースに、ほとんど対応していない。
たぶん、伊東屋は「FRISKがタブレットの標準」と考えているのでしょう。面白い店だなあ。
銀座・伊東屋……ハウス・テンボスと並ぶ、「一生に一度行ってみたい場所」ですね。
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