8月に入って、全国各地は本格的な夏祭りシーズン。
私の住む豊中市でも「豊中まつり」が行われました。
この「豊中まつり」を一言で表現すると「夏祭りの見本市」。
巨大な市営公園の「豊島公園」を丸ごと使って行われる祭りは、夜店あり盆踊りあり、ロックコンサートあり沖縄舞踊あり。
ブラスバンドありフラダンスあり、ご当地ヒーローの握手会あり和太鼓演奏あり。
園芸展ありガンバ大阪のイベントあり、ジャグリングありゴスペルあり。
ペット健康相談ありネイルアートあり、ダンスコンテストあり野球の試合あり……
各ブースで同時に、さまざまな催しが繰り広げられています。
「いったい「豊中まつり」ってなんですのん?」と呆れられた方もおられるでしょう。
まあ、確かに豊中市民の私でさえ「なんじゃこりゃ?」と思うぐらいですから。
大昔は夜店と盆踊りの普通の夏祭りだったのですが。
阪神大震災の後、「沖縄」色を前面に打ち出し、どんどんいろんなイベントが加わって、年々人が増え、最近はテレビで生中継される「豊中まつり」……。
やっぱり「なんじゃこりゃ?」だな。
ということで、公式サイト『人と文化がふれあうまつり:豊中まつり』で調べてみました。
最初の「豊中まつり」は1968年。
普通の夏祭りでしたが、豊中市が被災した阪神大震災を境にイメージを一新。
1997年、会場が現在の「豊島公園」に。
兄弟都市の沖縄市の協力で、沖縄民謡や伝統舞踊が披露されて来訪者が急増。
大阪市内や尼崎市の沖縄出身者も祭りに参加するようになりました。
「高校野球発祥の地」イベントがはじまると野球少年が増え、ロックフェスティバルが祭りに加わると若者が増え、市民活動発表のステージができると、さらに人が増え……
ついに2日間で10万人以上を動員する大イベントに。
普通だったら「祭りの目玉」を一つに絞って、全国に向けてアピールするんでしょうけど。
それができなかった。
どうもこれは「豊中市」の地域特性が関係しているようです。
今年、市制75周年を迎える豊中市。
その市域には、昔から多くの藩領や天領が入り乱れていて、地区ごとに文化が違いました。
それらの地区が合併を重ねてできたため、いまだに地区ごとに文化が違い、「これが豊中ブランド」の統一イメージが打ち出せないのです。
私が、豊中に住むことを選んだ理由は、高度な行政サービス。
特に図書館の蔵書数、世界一の救命率を誇る緊急医療体制。
そして、出版社が多い東京まで2時間のアクセスのよさ。
大阪国際空港、名神高速、新幹線の駅が近くて全国へ出かけるのに便利。
私が感じた「豊中の魅力」を、豊中市の方も気づいたようです。
『豊中市』公式サイトによると、『ハイモビリティ都市豊中、教育文化都市豊中の魅力を積極的に発信』しつつ、地域活性化をもくろむ豊中市。
すでに、大阪国際空港から飛行機が就航している空港のある街と、提携を結びはじめています。
なるほど。
それで『豊中まつり2011』公式ガイドブックに、『就航都市PR:松山市、斐川町』とあるわけか。
……それにしても「ハイモビリティ(高度社会的移動性)都市」って、すごい表現だな。
就航都市の一つ、隠岐空港のある島根県隠岐の島町の人が、毎年「サザエの壺焼き」「イワガキ」を売りに来るのは、就航都市交流政策の成果だったんですね。
兄弟都市・沖縄の物産店もたくさん出てるし、今年は「がんばろう!東北」ということで東北3県の商工会も出店。
にぎやかでいいですな。
……と、ここまでは他人事だったんですが。
Twitterをながめていると、日頃、呟きの交流のある「豊中フォロワー(豊中市民のTwitterの友人)」が「豊中まつり」に来るらしい。
……これは行かなきゃいかんな。
この数年、私にとって「豊中まつり」は「テレビで見るもの」だったのです。
年々来場者の増える「豊中まつり」会場。
人混みに入ると気分が悪くなる私にとって、危険な場所になってきたので。
「豊中フォロワー」のうち、会えそうなのは2人。
1人は豊中・吹田市域の「千里ニュータウン」で放送されている「FM千里」のラジオ・パーソナリティの男性。
通称「ますたー」さん。
「豊中まつり」ボランティアスタッフとして、「I LOVE TOYONAKA」ブースのステージで司会をされるらしい。
もう1人は、通称「みにゃぴな」さん。
神出鬼没で全国各地に仕事で出かける「ハイモビリティ」な女性。
大の沖縄好きで、去年は仕事を抜け出して、「豊中まつり」の沖縄文化ブース「沖縄音舞台」の沖縄アーティストのライブを見に来たらしい。
「何時ごろ出かけられるんですかぁ?」という呟きをいただいたので、「これから出かけます」と返事しておいたけど……
会えるかなあ。
なにしろ初対面でお互いの顔がわからない上に、人が多いわ、暗がりだわでは、難しいかもしれない。
さて、祭りの会場へ。
ものすごい人の数。
自分のペースでは歩けない。
こりゃ長居は無理だな。
会場のいたるところに、緑のTシャツを着た市民ボランティアスタッフがいて、来場者を誘導したりゴミを片付けたり。
その数900人。
今年は「豊中まつり」が市民主導の形になって15年目。
ボランティアも定着しているわけですが……
「ますたー」さんを探せるかな。
一応『FM千里』サイトで写真を拝見したけど、これだけ緑Tシャツの人が多いと、見つけられないかもしれない。
とりあえず「I LOVE TOYONAKA」ブースへ。
ステージのそばに、緑色のTシャツにジーンズ姿、写真と同じベージュのハンチング帽を被った男性がいました。
「すみません。失礼ですが「ますたー」さんですか?」
「ひょっとして「科戸の風(私のハンドルネーム)」さんですか。よく来てくれましたね」
名刺交換すると、「ますたー」さんの勤め先は自動車教習所。
仕事の傍ら数多くのNPOや市民団体で活動されている「I LOVE TOYONAKA」そのままの方。
「今ステージに立っているのは、東京から来てくれたバンドなんでですよ」とうれしそう。
ところが、浴衣姿の若い女性のバンドが演奏をはじめた直後、音がとぎれました。
「しまった!トラぶった」と、「ますたー」さんは、小走りでステージに駆け寄り、演奏を撮影していたケーブルテレビのスタッフに指示を出します。
お忙しいところ、おじゃましちゃいけないな。
私は「ますたー」さんに、軽く会釈してステージを離れました。
「みにゃぴな」さんを探しに行かなければ。
沖縄文化ブース「沖縄音舞台」。
沖縄アーティストの演奏を一目見ようとする大勢の人で身動きがとれない状態。
人混みに押し流されて沖縄料理の屋台を冷やかす余裕もありません。
頭が痛くなってきたし、この状態じゃ探すのは無理だなあ。
あきらめて自宅に戻り、テレビをつけると「豊中まつり」の生中継。
「沖縄音舞台」で、揃いの赤の頭巾、紺の装束で太鼓を打ち鳴らしつつ、勇壮な伝統舞踊「エイサー」を踊る若者たち。
「やっぱり「豊中まつり」は、これがないと」なんて、司会のタレントが言っていて妙な気がするけど。
「エイサー」は見事に「豊中まつり」に溶け込んでいるので別にいいか。
「みにゃぴな」さんからは「残念。ニアミスでしたね」と呟きが届いてました。
本当に残念です。
来年の「豊中まつり」ではお目にかかりたいですね。
「全国へのアクセスのよさを生かして、さまざまな文化を呼び込み、それらの文化と共生し活性化する街づくり」
……商都大阪市とは違う道を目指す豊中市の象徴「豊中まつり」。
今年は14万人の来場者。
来年はもっとにぎわいますように。
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2011年08月09日
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