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2011年09月13日

一人稽古(後編) 一人稽古の効用

夫から双節棍(ヌンチャク状の武器)を受け取ってはみたものの……。


どう使いこなせばいいのやら。

とりあえず、双節棍を適当に振り回してみます。
意外に重くて思うように振り回せない。

勢いをつけて振り回すと、双節棍の先が頭に当たりそうになり、思わず「ひゃあ!」と叫びながら、よけたりして。

「あほ。自分で自分の頭に当ててどないするねん。ほんまに、どんくさいやつやなあ。水平に振り回すから、自分に当たるんや。双節棍にしろ、ヌンチャクにしろ、基本的には垂直に、縦に回す。それが、動きによって、傾いて斜めになったりするだけで、水平に回しとるわけやない」
「すみません」

気を取り直して、最初の型を習います。

右手で双節棍の片方の棍(棒)の部分の真ん中を握ります。
もう片方の棍を、手首のスナップを利かせて、後ろへ放り投げ、それを左手、順手で受け取る。
右手で握った棍を放し、左手は棍を持ったまま左へ。

ちょうど、棍が相手から見て「L」の字を描く動きになります。

次は左手で棍の片方を後ろへ回して右手で受け取り、左手で握った棍を放し、そのまま右手は右へ。
再び右手で棍の片方を後ろに回して左手で受け取る。
この繰り返し。

「次は右手で棍を背中に回して、左手で受け取る」

夫に言われた動作をやろうとしましたが、左手をうまく背中に回すことができずに、棍を取れません。

「普段肩を十分回してへんからや。ほんまにどんくさいなあ」

夫は呆れ顔。

「すみません。今日のところは、とりあえず最初の、片手で双節棍を後ろに回して、もう一方の手で取る型だけで、勘弁してもらえませんか」
「しゃあないな。今日のところは、それで勘弁したる」

稽古再開。

最初は、もたもたしていた手の持ち替えも、30回ほど繰り返すと、どうにかスムーズになってきました。

「うむ。だいぶマシになってきたな。双節棍は、肘を支点に腕を後ろに回したり、腕を背中に回したりする動き多いから、腕力もつくし、結構肩も動かすから、肩こりにも効く。お前、最近朝起きて「肩と背中痛い」とか言うとるから、時々双節棍振り回しとったら、ちょっとは楽になるやろ」

ちなみに、夫から習ったのは、宗幹流の「陽法・縦回し」という一番基礎的な型。
これが完全にできたら、次は棍を後ろに回す型を習う予定です。

ところで、自宅道場の「ヌシ」と化している古びた居合刀ですが……。
これも合気道の稽古に使うことになりました。

居合刀は大刀と脇差が一対で刀掛けにかかった状態。
6畳一間では、大刀を振り回すことは無理でも、脇差は木刀の半分ぐらいの長さだから、なんとかなるかも。

『次の稽古で、6畳の自宅道場でもできるコンパクトな素振りを先生に教えてもらおう』

そうTwitterでつぶやくと、『前後斬りがお勧めです』と、別の合気道フォロワーからアドバイスが返ってきました。

合気道フォロワー(合気道家のTwitterの友人)と、武道フォロワー(合気道以外の武道家のTwitterの友人)、合わせて150人以上の武道家の皆様のアドバイス、いつもありがたいと思っています。

アドバイス通りに、次の稽古で「前後斬り(剣を大きく振りかぶって、一歩前に出て、まっすぐ打ち下ろし、腰を返して反対方向に一歩前進して、剣を打ち下ろす型)」と、「前後斬り」の変形の動きも教わってきました。

これは前後に剣を大きく振りかぶって、打ち下ろすところは同じですが、一歩前に出ず、その場で腰を落とします。

「足腰の鍛錬になりますから、家でやっておいてくださいね」

先生から宿題が出ました。

あと、木刀ではできませんが、「四方斬り(東西南北の四方に一歩ずつ進んで斬る型)」「横面打ち(一歩前進して相手のこめかみを打つ型)」も、居合刀の脇差なら6畳の面積があればできます。

脇差は金属製なので、長さは半分ぐらいしかないけれども。
木刀と同じ程度の重みがあるし、刀の鍔や刃もついているので、木刀ではわかりにくい「刃先の向き」まで意識できるので、なかなか具合がよいようです。

もちろん、体術の基本の足さばき「体の転換」もできますし。
6畳って狭いような気がしますが、意外とやれることが多いようです。

稽古の最初と最後は座礼をしないと、なんとなくおさまりが悪いので、とりあえず居合刀に向かって座礼しているけれど。
そのうち、掛け軸を用意して、きちんと道場としての体裁を整えたいですね。

一般的には「稽古の回数が多いほど技がうまくなる」とされていますが。

実際のところ、稽古量=上達でもないんですね。

稽古に通いつめていた頃は、自分の動きに納得がいかないことが多かった。
「次の稽古の時には原因がわかるだろう」と期待して、次の稽古に出ても、やっぱり納得のいかないまま終わってしまう。

……その繰り返しでした。

残念ながら、「考えるな。体で覚えろ」とばかりに、やみくもに稽古に打ち込んでも、私の体の方は納得しないんですね。
こちらが思うように動いてくれない。

合気道は基本的には二人一組の稽古なので、一人稽古することを、よくないことのように言う人もいますが。
私のように、一度自分の頭で考えないと納得できないタイプの人間には、「一人で動いてみて、自分で考える」時間が必要なのです。

今は在宅介護を抱えて、稽古回数そのものが減っているだけに、一つ一つの稽古が貴重なものになってきています。
だからこそ、「納得がいかない」と首を傾げ続ける稽古は、なるべく避けたい。

このところ、毎日自宅のミニ道場で一人稽古していますが。
「この部分。わからんなあ。来週の稽古で先生に訊いてみよう」と、次の稽古を待つこと自体も楽しみになりつつあります。
ラベル:合気道 空手
posted by ゆか at 15:04| Comment(1) | TrackBack(0) | 武道系コラム | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。

確かに稽古量=上達でもないですよね。

僕もここ数年、稽古時間が思うようにとれず道場にいけないストレスに悩んでいましたが、それならばとせまい室内でひとり稽古するようになって「量だけではないなぁ」と実感することが多くなりました。

せまい室内で稽古していると、室内にあわせた体の動きをしなくてはならなくて、最初は不便だと思っていましたが、工夫するようになるんですよね。

確かに広い道場で稽古するのは気持ちいいです。でも、与えられた条件に合わせて体を動かすと気づかなかった筋肉の使いかたなんかに気づきます。

昔の人たちはきっと不便な状況で稽古も生活もしていたのだと思います。だから、現代人が見ると、どうして科学が発展していないこの時代にこんなことが出来たりするのだろうということが多いのでしょうね。

そういう気づきが稽古の中で気づきたいです。
Posted by 小山合気会管理人 at 2011年09月13日 16:46
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