「まだです。ドラッカーのどの本がお勧めですか?」と答えたら、その人の顔色が変わった。
しまった!
あわてて「ドラッカーの著作はいい本ばかりだから」と付け加えたが、気まずい空気が残った。
ドラッカー……
アメリカの経営学者ピーター・ファーディナンド・ドラッカーの著書は40冊以上ある。
現代経営学や経営管理論(マネジメント)の発明者。
「民営化」や「知識労働者」は彼が作った言葉だ。
「経営」の概念から最も遠い職業「物書き」なのに、なぜか行きがかり上「とよなか経営塾」で経営の勉強をしている私にとって、ドラッカーは読まなければいけないものなのだが。
共著や編著も入れると、著書はかなりの数になる。
どの本から手をつけていいのか正直わからないのだ。
この本は、私のような人のために、ノンフィクション作家の著者が、ドラッカーの著書『経営者の条件』を軸に『成果をあげるための方法論』を抜き出してわかりやすくまとめたもの。
「大きな目標を細分化して小さな目標に細分化」
「一定期間内に達成した目標・達成できなかった目標について「期待通りに達成したもの」「一所懸命取り組んだもの」「期待はずれだったもの」に分類して、「何に集中するか」「どう改善できるか」「達成できたものを、さらに達成する方法はできないか」を検討する」
「絶好の「機会」をとらえるために、「Strengths(強み)」「Weaknesses(弱み)」「Opportunities(機会)」「Threats(脅威)」の4つの観点から目標を設定する」
「時間を記録、管理し、ひとまとめにして生かす」
……今の仕事術で言われていることは、ほとんどドラッカーの発明品だったのか。
なるほど。
最初に読むべきなのは『経営者の条件』らしい。
ページ左側下段の内容と微妙にずれた1コマ漫画さえなければ、この本は優秀な「ドラッカー入門書」だと思うのだが。
知識ゼロからのドラッカー流仕事術 中野 明 著 幻冬舎
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