『大人かわいい女子文具』

先日、梅田にできた伊東屋のアンテナショップに立ち寄ると、私も含めて、店内の客１２人が全員女性だった。


……文具に関心のある女性が、どんどん増えているらしい。
　

私が文具にこだわるのは、時間管理と書類整理が下手で、手が平均的な日本女性より大きく、筆圧が高くて不安定だからだ。
なんとかしたくて、やたらに文具を買っては試している状態なのだが。

最近話題の「文具女子」とは、どんな人たちなんだろう？

今回は久しぶりにリクエストをいただいた本。

『毎日をちょっとシアワセに心地よく。』のキャッチフレーズ。
付録についている水玉模様のクリップのセットは、女性に人気の雑貨メーカー「マークス」のオリジナルだが、私が使うのには、なんだか気恥ずかしい。

本に載っているかわいい文具は、フェリシモの通販カタログを連想させる品揃え。

ゆっくりとお茶を飲みながらお気に入りの万年筆で手紙を書いたり、お気に入りの手帳にシールを貼って楽しんだり……

いいなあ。
文具女子って。
暢気そうだ。

特集『おしゃれ上手さん３０人の使いこなし』では、３０人の「文具女子」が自分のお気に入りの文具や使いこなしを披露。

２０代から３０代、手作り雑貨作家やシンガー、カフェや雑貨店主、マスコミや保育園や図書館で働く女性もいるが、美人ばかりだ。

……うーむ。
最近時々「男前」と呼ばれる不惑を過ぎたこの年寄りは、やっぱり「文具女子」じゃなさそうだな。

『子供の多い職場なのでキャラクター系など、目を引くものを選ぶようにしています』と語る学校司書。
『手紙に添えるのは文香。上質な便箋を選んで、それに香りをプラスするのがお気に入り』と語る歯科医。

なるほど。
「自分が好き」「他人への配慮」のバランスで、文具を選ばなければいけないのか。
「自分の使い勝手」で文具を選ぶ私は、「文具女子」には向いてないな。

「かわいい文具」満載の楽しそうな本だったが、読んだ後、軽く落ち込んでしまった。

『大人かわいい女子文具』　ＷＡＴＣＨＩＮＡＶＩ　11月号増刊 学研パブリッシング発行