ある方からメールをいただきましたが。……
えーっと。
困りましたな。
私も「気」関係は苦手なんですが。
先日の稽古の時にも、「島村さんは、ちっとも「気」を出せてませんねえ」と先生に注意されました。
「そうでしょうか。一応、「気」を出しているつもりですが」
「そうかなあ。僕にはあんまり感じられないですけど。合気道は、お互いに「気」を出して、それを合わせる武道なんですから。もうちょっと、がんばってもらわないと」
もちろん、それはわかっています。
でも……
自分では、体中細かい霧のような白い「気」で覆っているイメージで技をかけているのに、相手には、それがわからないことが多い。
「気」の分量が足りないのかなあ。
この「相手に自分の「気」を感じてもらえない」のと逆のケース、「相手の「気」が感じ取れない」時もあります。
以前、所属道場の稽古で「道場長が手を叩く。手を叩こうと思う「気」を感じ取り、体の転換(一歩斜め前に出て体をひるがえす基本動作)をする」というのがありました。
この場合、転換する方法は二つ。
一つは道場長の「「気」を読んで転換する」。
もう一つは「周りの人と「気」を合わせて転換する」。
私はこの稽古がとても苦手でした。
道場長が「よし手を打とう」と思う、「よ」の段階で体が勝手に反応してしまい、一人だけ早く転換してしまうのです。
そのうち慣れてきて、「よ」から一拍ほど動きを遅らせると、周りの人と動きを合わせられることがわかったんですが……
よく考えてみると、周りの「気」に合わせてるわけでもなかったな。
……ああ、ひょっとして合気道、向いてないのかも。
私は子供の頃から「殺気」や「瘴気」など。危険な「気」を、半透明のグレーの塊としてとらえ、いち早く対処していましたし、相手を殴る時は、青白い光線のような「気」を出してました。
ちなみに、夫が放った遠当て(武術気功)の「気」は、電気をおびた透明な塊だったし、私の喘息発作を止めるために、夫が使う「気」は、暖かいオレンジの穏やかな光のように感じられます。
そういえば、所属道場で「気」の話はしにくかったですね。
「気」に対する感応力は個人差が大きいので、自分の感じているのと同じように、相手が「気」を感じているのか、確信が持てませんでしたから。
例えば、「FM「気」」とか「AM「気」」とか「短波「気」」。
「赤外線「気」」とか「紫外線「気」とか「電磁波「気」」とか、複数の周波数があって……。
もし、相手が「FM「気」」タイプで、私が「紫外線「気」」タイプだったりすると、周波数が全然違うから、相手は私の「紫外線「気」」を感じることができないし、私も相手の「FM「気」」を感じ取ることができない。
しかし、「気」を合わせる武道……合気道をやっていて、それはまずいよなあ。
……他の人は「気」を、どんなふうにとらえてるんだろう?
私が『大きい声では言えないけど、合気道の「気」の周波数は複数あるんじゃないだろうか』とTwitterでつぶやいてみたところ、気功を扱う武道フォロワー(Twitterの武道家の友人)から、『そうです。武術に使われる「気」と治癒に使う「気」も違います』と、アドバイスのつぶやきが返ってきました。
ふうむ。やっぱりそうなのか。
こちらの「気」を相手が感じるかどうかは、相手の「気」を感じ取る能力の問題だから、さておいて。
こちらが相手の「気」を感じ取り、うまく周波数を合わせることを考えた方がいいかもしれない。
そうなると、いかに幅広い周波数の「気」をとらえられるかが問題になってきますね。
ここは硬気功(武術気功)を使う武道13段の夫に相談してみましょう。
……次回に続く……
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さっそく興味深く拝見しました。
日本語には「気」のつく言葉がたくさんあって、普段何気なく自分でも使っているのに、それが何かよくわからず、道場で稽古をしているときにも「気」を感じる実感に乏しいことが、ここ数年の悩みです。それこそ「ああ、ひょっとして合気道、向いてないのかも。」状態です。それゆえ、twitterの書き込みに思わず反応してしまいました。
ひょっとしたら、身体の物理的なセンサーの感度をもっと高めなければならないのかとも思い、藤本靖氏の「身体のホームポジション」に書かれていることも意識する毎日です。
後編も楽しみにしています。では。