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2011年12月24日

『文具の流儀』

『ventus』でもおなじみ、ステーショナリーコンサルタントの土橋正さんの最新刊。

「文具の使いこなし術」に焦点を当てた前著、『仕事にすぐ効く魔法の文房具』と違い、今回のテーマは「文具メーカーのこだわり」。

『ventus』の日常コラム文具系と似ているが、世界最高の日本の文具を語る上で「文具メーカーの歴史とこだわり」は欠かせないものだからだ。

消字率97%、世界一の消しゴム「レーダー(シード)」。
112年の歴史を誇り、北海道用の「寒冷地仕様」まである「ヤマト糊(ヤマト)」。
世界で初めて0.5mmのシャープペンの芯「ハイポリマー芯」を作り出したぺんてる。
市販のワイシャツを大量に買い集めてサイズを決めた「ダイヤメモ(デザインフィル)」……

文具メーカー恐るべし。

私の尊敬するデザイナー、柳宗理はこう言っている。

『良いデザインは優れたデザイナーのみでは生まれ得ない。その製品を作る企業者、或いは製造業者、その製品を販売する販売業者、そしてその製品を使用するユーザーが良くなければ、良いデザインはこの世に出現し得ない。』

よいものを作るには、「匠の心」を持つメーカー。
「お客さんに喜んでもらいたい」と努力する文具店。
そして、文具を愛し、常に理想を求め続けるユーザー。

この3つが揃わなければ、日本は「文具大国」にはならなかっただろう。

自らも厳しいユーザーでもある土橋さんの選んだこの本の文具とそのメーカー、どちらも魅力的だ。

『文具の流儀』 土橋正 著 東京書籍

ラベル:文具
posted by ゆか at 13:13| Comment(1) | TrackBack(0) | 本読みコラム | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「文具の流儀」をご紹介くださいまして
ありがとうございます。

永く愛されている商品には、かならず理由があるはずと思い、この本の企画がスタートしました。

各社を取材をして、やはり並々ならぬこだわりがあることがわかり、とても勉強になりました。
Posted by つちはし at 2011年12月25日 11:10
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