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2006年09月23日

『図解 鈴木敏文の「商売の人間学」』 

私が前から気になっていた人、鈴木敏文……セブン・イレブン・ジャパンの創業者で、現セブン&アイ・ホールディングス会長兼CEO。セブン・イレブンをコンビニ業界で独走させ、イトーヨーカ堂、西武百貨店をも巻き込み巨大流通グループの構築を目論む。

実は、私の属する主婦層はコンビニと縁が薄い。
家の近くにコンビニが1軒だけでスーパーがない環境なら別だが、食品の品揃えの面では、コンビニはスーパーほど品揃えが多くなく割高。
一方、食品の安全面を重視する主婦は、生協を選択することが多い。

たまに、コンビニで雑誌の立ち読みをすることがあるが、店に入るたびに、商品の品揃えがまったく違うのには驚く。
特にセブン・イレブンは突出した「異世界」ぶりだ。

この本は、見開き2ページで1つの問いと教訓がワンセット。
左ページ上3分の2が図解。
左ページの図解の下、そしてイラストを除いた右ページの半分ほどが鈴木敏文氏の言葉と解説。

結局、鈴木氏自身の言葉は見開きページ全体では6分の1ほどだが、中身は濃い。

一般的に、ビジネス書は「見出しとまとめ以外は不要」という読み方をするそうだが、この本の場合は「見出し(問い)と本文の鈴木氏の発言と解説以外は不要」が正しい。

例えば、第24問『現場主義とデータ主義、どちらが大切なのか?』……
教訓(まとめ)は『現場ばかり見ていると、逆に目が曇り、環境の変化が見えなくなることがある。』で、これだけ読むと、下手をすれば「現場否定主義」になりかねない。

正解は図解下の鈴木氏の発言

『いくら現場に行っても、データを読み解く力も持たなければ、単なる現場見学になり、本当の改革には結びつきません』

……鈴木氏本人は現場主義を否定していない。

日本有数の流通グループのトップでありながら、今も毎昼、自社商品を試食。
さらなる味の改善を模索している鈴木敏文氏。
今後も目が離せない。


『図解 鈴木敏文の「商売の人間学」』 勝見 明 著 大和書房
posted by ゆか at 15:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 本読みコラム | 更新情報をチェックする
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