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2012年01月28日

第3の手帳シーズン?

「大学が9月入学になる」……



欧米の大学にならって、東大が5年後に秋入学を導入することになりました。
各大学も東大に追随して導入の検討をはじめ、企業も官庁も「秋採用」に積極的に乗り出す。

……どういうこっちゃ? 
4月入学3月卒業の学歴の持ち主の私には、見当もつかないことが、現実になりはじめています。

秋入学の目的は、国外から優秀な留学生を招き、大学の教育レベルを上げて、優秀な人材の国外流出を防ぐこと。
政府も、国家戦略会議で官民をあげて環境を整備する方針を決めたらしい。

……そんなに日本の大学って危機的状態だったのか。

ちなみに、群馬県教育総合センター『ぐんまスクールネット』に、世界各国の学年度開始月の一覧があります。

1月はシンガポール。
1月下旬〜2月上旬がオーストラリア。
2月がブラジル。
3月がアフガニスタン、韓国、アルゼンチン。
4月が日本、インドネシア、ペルー。
5月がタイ。
6月がフィリピン。
8月がハワイ。
9月がアメリカ、イギリス、ドイツ(一部の地方は8月)、アイルランド、サウジアラビア、カナダ、カザフスタン、中国、イタリア、スペイン、フランス、オランダ、エジプト、香港、トルコ、メキシコ。
10月がナイジェリア、カンボジア。

……なるほど。日本のように、学校が4月からはじまる国は少数派なんだ。

ところが、多くの国の学校が「9月始まり」になった理由は、あまりはっきりしていません。
一説によると、中世イギリスの大学制度に、入学してすぐに農家に行って農作業を手伝う慣習があったので、それにならったそうですが。

『春手帳と年度始め』で書いたように、「年の始まり」って、案外深い意味もなく決められてしまうことが多いので、「農作物収穫のため9月入学にした」ということはありえます。

しかし、困ったことに、5年後に大学が9月入学になって、企業や官庁が9月採用になったとしても、高校は3月卒業のままなんですね。

東大は、春に高校を卒業して、秋に入学するまでの半年を「ギャップターム」として、ボランティアや企業のインターンシップなどで過ごして、大学で学ぶ目的意識を明確化してほしいらしいけど……

学生本人はどうなんだろう? 

5年後に導入されれば、今の小学校6年生が、初めて「ギャップターム」に直面することになりますが。
たぶん、今の時点では、小学生本人も保護者も、「ギャップターム」が自分の身に降りかかることは全然考えてないだろうから、「ギャップターム」導入直後は大混乱になりそう。

この「ギャップターム」……
高校卒業から大学入学までの半年間の「膨大な自由時間」を有意義に過ごすには……

やっぱり計画的なスケジュール管理が必要です。
そうなると、手帳の出番ですね。

最近は「営業手帳」「就活手帳」など、一つの目的に特化した手帳がたくさん出ていますから、5年後には「ギャップターム用半年手帳」、「ギャップタームを含んだ4月始まり・大学1回生専用1年半手帳」など、今までの手帳とは全然違うタイプの手帳が登場。
「新年手帳(1月始まり)」、「春手帳(4月始まり)」に続く、「秋手帳(9月始まり)」の「第3の手帳シーズン」が出現する……

ちょっと想像もつかないことが、起こるような気がします。
posted by ゆか at 10:23| Comment(1) | TrackBack(0) | 文具コラム | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おかしな世の中ですね。これからは通信教育系(?)の学校が強くなってくるのではないか、と漠然と想像していますが、はたしてどうなるか。わたしは妻子を持っていませんので、外国の事情を見るように気楽に観察しています。

まえにも書いたかもしれませんが、わたしは手帖などという洒落たものをもっていません。適当な紙片をメモ用に持ち歩き、無料でもらってきたカレンダーにあれこれ書きこんで間に合わせています。メモした紙を壁に貼る程度。それで間に合う人生・・・・と思うと少々さびしいですが。
Posted by 摂津 at 2012年02月06日 22:04
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