豊中フォロワー(豊中市在住のTwitterの友人)に、面白いツィート(つぶやき)をする喫茶店経営者がいます。
ツィートをやりとりしてるうちに、『一度こっそり遊びに行きます』『おお、ミシュランみたいですな。見破ってあげるから、いつでもきなさい』という展開になり、東京の合気道フォロワー(合気道家のTwitterの友人)から、『ぜひツィートでレポートしてください』とリクエストがありました。
こうなると、行かなきゃいけないですね。
『チッポグラフィア(「タイプライター」のポルトガル語)』……この店は自宅の1階を改造した、いわゆる「おうちカフェ」。
テーブルと椅子席が4つ。
カウンター席は6つ。
白い壁に北欧風のシンプルモダンな家具。
空間は広く照明は穏やか。
客は私一人。
メガネをかけた40代のマスターが持ってきたメニューを見ると……。
自家製『はちみつシナモンジンジャーのチーズケーキ』『メープルスイートポテトケーキ』『塩キャラメルのガトーショコラ』。
自家製ホットドックの『チッポドッグ』『お肉屋さんのコロッケサンド』。
……「なるほど。コーヒーに比べて粗利の少ない食べ物は種類が少ないのか」なんて、ナニワのアキンドみたいなことを言っちゃいけません。
この店では、食べ物はコーヒーを楽しく味わうためのものです。
店の常連客の豊中フォロワーたちから「自家製ケーキが絶品」と聞いてたので、「塩キャラメルのガトーショコラ」にしてみるか。
しかし……コーヒー、どうしよう。
とりあえず、リクエストのツィート潜入レポート開始。
『ただいま豊中フォロワーの経営する謎の喫茶店、チッポグラフィアに潜入中。マスターは意外に若いが普通の人のようだ。あまりのコーヒーのメニューの多さに眩暈がする』
さっそく大阪の文具フォロワー(文具愛好家のTwitterの友人)から、『めっちゃ気になります』の返信があって、大阪府立渋谷高校の「友達(Facebookの友人)」と、三重県の青色申告者のマイミク(mixiの友人)が「イイね!」をつけている。
私のTwitterは、mixiやFacebookと連動しているので、他のSNSの友人たちも、この実況中継(?)に参加できるのです。
焙煎が強いほどコーヒーの甘みと苦味が増し、酸味は減る。
やわらかい酸味と香りの「メキシコ」。
酸味と苦味のバランスのいい「ブルーマウンテン」。
酸味の強い「ハワイ・コナ」。
苦味の強い「ロブスタ」程度は知ってるけど。
「中浅煎りのコロンビアと深煎りのグァマテラと、中煎りのケニアとを中深煎りのキリマンジャロを3対2対4対1でブレンドしました」とか言われたら……
「そりゃ、コーヒーだから苦いに決まってんだろ」と、身もふたもないことを言っちゃいけないしなあ。
しかも、ここのメニュー、ほとんどがオリジナルブレンドで、『サラヴァ!』だの『リヴリ2011年、自由を歌う』だの『四代目アフリカの叫び』だの、音楽にちなんだ名前がついていて、もう何が何やら。
イラチ(短気)な大阪男だったら「もうええっ! ねえちゃん、レーコー(アイスコーヒー)! シロップとミルクぎょうさん入れてや!」と叫ぶところだろうけど。
浅煎りの新作『水仙』にするかなあ……
「ご注文はお決まりになりましたか?」
「すみません。あまりコーヒーのことは知らないのですが、酸味が強いのも、苦味の強いのも苦手なんです。お勧めはありますか?」
「中煎りの『枯葉のサンバ』なんかが、バランスのとれた味だと思います」
「それでいいです。あと、塩キャラメルのガトーショコラを」
注文し終わるやいなや、マスターがメニューを持っていってしまいました。
しまった。
iPhoneでメールを打ってたから「同業者の偵察」と警戒されたか。
確かに「偵察」ではあるけど。
「同業者」よりも、とんでもないことする人間かもしれない。私は。
何を頼んだかうろ覚えですが、実況中継再開。
『苦いコーヒーや酸っぱいコーヒーは苦手で、というとうろたえもせず、今月の新作コーヒーの水仙ブレンドなるものを勧められる。騙されたと思って自家製塩キャラメルガトーと一緒に注文してみる』
マスターは作業の合間にiPadをのぞいています。
店の宣伝のツィートをしてるのかも。
『店員の女性が空のカップを持ってきた。コーヒーは後から出てくるのが、この店の作法?』
『マスターがポットのコーヒーを注ぎにきた。ネット上では無愛想なことで有名な人だが、ただの口数の少ない人かもしれない』
『水仙コーヒーとやらは、グアマテラやらケニアやらブラジルやらをブレンドしたものらしいが、なんのことやらわからん』
『いつもならカフェラテかアメリカンを頼んでしまうド素人だが、それではなんだか失礼な気がするので、見栄張ってお勧めを頼んでみたものの大丈夫か、味』
『この水仙コーヒーは、ブラックで飲むと苦味より酸味が先に舌にくる。いつもなら、いきなりミルクと砂糖を放り込むが、ちょっと様子をみよう』
『おお、この店の常連の豊中フォロワーから、牛乳を控えめに、のアドバイスがきた。しまった。クリームの方を頼んでしまった。(−_−;)』
『改めてコーヒーをブラックで一口。先に酸味がきて苦味が後からついてくる感じ。意外に重厚な余韻が残る。楽器に例えればチェロだと思う』
ここで、ふと顔を上げるとマスターと目が合いました。
ちぇっ、ばれたか。
「ほんとに来てくださったんですね。でも、ご注文されたのは『水仙』じゃなくて『枯葉のサンバ』ですよ」
「すみません」
『今マスターから訂正が入りました。水仙じゃなくて枯葉のサンバです』
『うーむ。入店後40分で見破られてしまうとは。白と茶色を基調にしたインテリアとジャズピアノが流れる空間は、一人で読書や思索にふけるには向いてるかも』
ここで『そりゃ、これだけ生中継してたらバレバレですやん(笑)』と、マイミクの埼玉の合気道家からツッコミのコメントが入りました。
『しかし、客は今、私一人だが経営は大丈夫か?』と、余計なことを心配しつつ……
『塩キャラメルガトーをいただく。軽い塩味とチョコの苦味、控え目な甘さがいいバランスだと思う。添えられた甘味のないホイップクリームと苦めのカラメルソースが大人の味だ』
『マスターは、「ほんとにきてくださったんですね」と言うけど。あれだけ「いつでもかかってきなさい」と言われたら、お手合わせするのが、武道家たるものだろう』
『クリームをほんのすこし入れると、苦味は穏やかになる。正体がばれた後でも、マスターはやたらに話しかけてこない。これを寡黙ととるか無愛想ととるか評価が分かれるところだ』
『第2オフィスに使えないかな〜と思ってたんだけど。パソコン打ちまくったり書類をガサガサ分類したり、そういうことには向かない空間らしい。すでに1時間半ほど滞在している。やはり30分では無理だ』
実況中継しているうちに年配の男女のグループが店に入ってきました。
『おっ、5人組の客だ。よかったな。マスター』
『さて、そろそろ退出するか。ごちそうさまでした』
その後、『楽しい実況中継でした。今度大阪に行きますので是非案内してください(笑)』とマイミクの栃木の合気道家からコメント、マスターから『ありがとうございました。感謝感謝!』の返信ツィートがありました。
確かに楽しい「潜入取材」でした。
また機会があったらやりたいですね。
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2012年01月31日
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