もし街頭で「あなたは、この違いを説明できますか?」と聞かれたら、たぶん私は走って逃げる。
新聞によく登場する言葉なのに実はよくわかっていない、こんな現代用語の使い分けを解説したのが、この本。
例えば「総理と首相」、「日本国憲法に「首相」の二文字はない」……内閣総理大臣を表記する場合の通称が「首相」。
そうだったのか。
「子供と少年」の項目が特に興味深い。
私は「子供……0歳〜6歳、少年……7歳〜18歳の男性」と思っていたが、法律上、「少女」は「女性の少年」らしい。
しかも、児童福祉法では小学校1年生から18歳、少年法では満20歳までが「少年」。
ややこしい。
ちなみに、頼りないフリー百科事典『ウィキペディア』によると、
『少年(しょうねん)は、字義としては「年若い」であるが、以下のような意味付けがある。少年とは、男子の子供(男児)で、おおよそ小学生から高校生あたりの世代を指す。一般的には、女子の子供(女児)は含まないのだが、『少年法』など司法の世界では、性別を問わず年少の児童を指すことがある。各法律に基づいて、定義された年少者のこと。光文社発行の少年漫画雑誌『少年』のこと。1969年に公開された大島渚監督の映画』
(2006.10.18 12:47時点)
著者は東京財団研究推進担当常務理事、拓殖大学客員教授、東洋英和女学院大学大学院非常勤講師、難民を助ける会特別顧問、(社)協力隊を育てる会常任理事、安全保障問題研究会委員・事務局長などを務める……
「国際情勢に詳しいなんだか怪しい人」のようだ。
しかし、この本は、広辞苑をはじめ世界大百科事典など、正統派の参考文献を大量に使用して書かれているので、まあ信用できると思う。
参考文献リストの末尾に、自分の著書をさりげなく載せているのには、思わず笑ってしまったが。
『知って差がつく現代用語の使い分け 社会人の社会科』 吹浦忠正 著 祥伝社
ラベル:ウィキペディア
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