新学期を控えて文具業界も活気が出てきましたね。
先日、久しぶりに入った近所の文具店の折り込みチラシ。
その中で私の目をひきつけたのは……。
『A4ファイル対応ランドセルにぴったり!「すっぽりホルダー(プラス)」20%引!』
チラシには青や緑のクリアーホルダー、赤や黄色の封筒型のクリアーホルダーが、赤いランドセルの中に入ってる写真が載っています。
そうか。小学生向けのファイリング用品が出てきたのか。
ちなみに、私が小学生当時(昭和の後半)のプリントはB5でした。
それに、プリントや教科書を無造作にランドセルに放り込んでましたね。
チラシの「こくご」「さんすう」と書かれた、手書きの見出しシールのついた色鮮やかなクリアーホルダーは、角の部分も丸く、ちょっとかわいい。
書類整理下手ゆえに文具愛好家になった私としては、すごく気になる。
というわけで、文具店にかけつけてみると……売り切れでした。
『20%引!』は、近所の小学生の親の心までとらえてしまったんだなあ。残念。
実物が見られないとなると、さらに気になる。
持病の「気になる病」が悪化し、発売元の『プラス株式会社』の『A4ランドセル用 すっぽりホルダー』商品詳細ページへ。
『一般のA4クリアーホルダーよりも縦5mm・横7mm小さくし、A4ランドセルの内寸にちょうど収まる新サイズ(縦305mm×横213mm)を実現。小学生が使いやすく、整理しやすい便利機能もプラスしました』
A4クリアーホルダー(310mm×220mm)を小さく?
そんなんで書類入るか?
『小学校では2011年から新学習指導要領が導入され、英語教育のスタートや教科書の厚み増などに伴い、A4サイズのプリント・ドリルなどの副教材が増加。このため昨年夏以降、A4対応のランドセルが主流になっています。しかし、A4用紙には対応していても、用紙サイズよりひと回り大きい一般的なクリアーホルダーには対応していないものもあるため、クリアーホルダーが入りにくいという不満の声が挙がっていました』
うーむ。そういえば、どこのメーカーのクリアーホルダーもA4用紙よりは大きいな。
「すっぽりホルダー」は2種類あります。
ランドセルを開けた時に中身がすぐ分かるように、ホルダー上部に見出しがついた「見出し付きタイプ(コピー用紙20枚収納可)」。
マチ付きでプリントや連絡帳や教科書、ノートを保管できて、裏面に時間割表や当番表などが入るポケット付きの「マチ・ふた付きタイプ(コピー用紙約100枚収納可)」。
小学校の書類事情を考えた商品らしい。
……しかし、そのサイズで、ほんまにA4の紙が入るんかいな。
『株式会社第一印刷』によると、A4の紙の寸法はJIS規格で縦297×横210mm。
なるほど。プラスのホルダーでもA4の書類は余裕で入りますね。
ちなみにJIS規格では、B5が横257×182mm。
A4は「A列」と呼ばれる規格。
A1(縦594×横841mm)を基準に面積を半分ずつ分割していきます。
A1の半分がA2、A2の半分がA3、A3の半分がA4。
B5は「B列」の規格。
B1(縦728×横1085mm)が基準。
これも面積を半分に分割していきます。
『武蔵野美術大学造形ファイル』によると、紙の寸法規格「A列」「B列」制定は1929年。
「A列」はドイツの化学者オストワルトが提案した国際標準規格。
一方「B列」は、美濃紙(江戸時代の公用紙)の判型「美濃判」に由来する日本独自の規格。
そのため、1993年まで役所の紙はB5だったんです。
「尺」や「貫」もそうでしたが、日本独自の寸法が消えていくのは惜しいことですね。
それにしても、小学校の国際的な標準語「英語」の必修化と教材の国際規格「A4」の導入。
教材の規格変更に乗じて、小学生用ファイリング文具を売り込むプラスの商魂。
恐れ入りました。
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2012年03月20日
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