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2012年04月07日

手帳のトホホ

「昨日、新しい文具店、みつけたんですよ」

大阪文具会で、ある女性が自慢げに自分の手帳を広げて見せました。
ぎっしりと書かれた細かい字を押しのけるように、色鮮やかな文具店のショップカードがページに貼りつけられています。

「あ、これ、ほぼ日手帳ですね」 

居合わせた若い男性が感嘆の声を上げました。
「ほぼ日手帳」とは、「ほぼ日刊イトイ新聞」が作っている有名な綴じ手帳。

「そうなんです。やっぱり、ほぼ日は書きやすいですよね」 

得意げな彼女の表情。
綴じ手帳は手帳に貼り付けた名刺や雑誌の切り抜きなどで、パンパンにふくらんでいます。

すごいなあ。大胆だなあ。
自分の手帳の中身を他人に見せるなんて。

私は感心しました。

以前、手帳を開いて予定を書き込んでいたら、不意に相手にのぞきこまれて「意外に予定が入ってないんですね。ヒマなんですか? この「テ積10000」って、なんです?」と訊かれて、ものすごくあわてたからです。

「完全に確定してない予定以外は手帳に書かず、付箋でスケジュール管理してるからです。ヒマなんじゃなくて、仕事柄、電話一本で唐突に仕事がくるから予定は詰め込みすぎないようにしてるんです。「テ積10000」は、「テ」じゃなくて郵便局の「〒」。ゆうちょ銀行の固定資産税年払用積立金10000円の引き落とし日。税の納付期限とか定期預金の満期日とかも、大事な予定ですから」 

あの時、むきになって弁明してしまったけど。

……よく考えると、何もやましいことは書いてないのに。
なんで、うろたえたんだろう。私。

それにしても、大阪文具会で出会った文具愛好家たちは、みんな自信満々でしたし。
文具雑誌に載っている一般人の文具愛好家たちも、みんな自信たっぷりで、自分の愛用の文具について語っています。

うーむ。文具が好きなのに失敗ばかりしてるのは、私だけ? 
こんなことじゃあかんよなあ。

と思ってたら、そうでもなかったらしい。

「能率手帳」で有名な『株式会社日本能率協会マネジメントセンター』の『トホホエピソード』コーナーでは、『手帳のトホホ』と称して、ユーザーから募集した手帳失敗談を掲載しています。

「ズボンの尻ポケットに手帳を入れていて、トイレで落とした」
「電子手帳にたくさんのデータを入れていて、故障で10年間の全てのデータを失った」

……これは怖い。

「以前、手帳に予定を書いていたら、ことごとく予定通りにいかず、いまだに予定を書くのが怖いので、済んだことばかり書いている」

……私も予定変更が多い人生だから、その気持ちはよくわかります。

「日記兼用だったので、万が一見られても大丈夫なように、アルファベットや記号を やたらに使いすぎ、自分でも何の事やら分からなくなった」
「自分の行動を隠すため、手帳に嘘を混ぜて書いていて、目印に(う)と書いていたら、全部(う)になっていた」
「マメにメモしても、あまりの字の汚さに、あとで見返しても読めない」

……このあたりは、私も気をつけなきゃ。

「職場のPCで日程と時間管理をしていて、自分のシステム手帳に転記し忘れる」

……これが怖いから、私はパソコンや携帯でスケジュール管理しないんですよ。

……それにしても、みんな意外に失敗してますねえ。
それでも「失敗にこりて、私は手帳を使うのをやめました」という人はいないようです。

これを読んでいるうちに、なんだか元気がでてきました。
安心して、これからも試行錯誤できそうです。
posted by ゆか at 09:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 文具コラム | 更新情報をチェックする
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