そんなことを夫は言う。
青身魚アレルギーを持つ私には、わからぬ世界があるらしい。
「最近、買うてくる缶詰がワンパターンや」と言われて悔しかったので、調べてみた。
著者のタカイチカはコピーライター兼フードマネージャー。
この人が、ライターやカメラマンからなる缶詰研究会とともに、92個の缶詰を実際に開けて試食したのが、この本。
パッケージと缶を開いた状態のカラー写真、美味度、美的度、汎用度、満足度を5つ星で採点。
雑誌の記事風のコラムや、その缶詰を使ったレシピなども満載だ。
おなじみのサバ味噌煮やシーチキン。
フランス製鴨のオレンジソース煮。
TVドラマ『コーチ』から誕生したサバカレー。
トルコの葡萄の葉のピラフ巻き。
ロブスターのスープ。
一番高いタラバガニ(脚肉100%)が5250円。
一番安いコンビーフハッシュが120円……
うーむ。缶詰界は思っていたより深く広い。
写真を見てつくづく思ったが、食品が缶に詰められた状態は、かなり不気味だ。
鈍色の魚の背が、鮮血を思わせる真っ赤なトマトソースにまみれたポルトガルの「トマトサーディン」。
どろりとした黒い液の中で、細かい吸盤がびっしりついたイカの脚がのたうつ「スルメイカわた入り姿煮醤油味付」
……まるで「ブリキ缶の中の悪夢」。
こわい。
これまでは食欲が優先して、缶詰を開けるなり、いきなり皿やフライパンにぶちまけていたので、缶を開けた直後の缶詰の中身をしげしげと眺めたことがなかった。
なんだか、今回は見てはいけないものを見てしまったような気もする。
これからも、缶詰は開けた直後の中身を見ずに、いきなり料理してしまうことにしよう。
気味が悪いから。
本そのものは、缶詰のおいしい食べ方情報を満載した、役に立つ本だったのだが。
『缶詰マニアックス』 タカイチカと缶詰研究会 著 ロコモーション・パブリッシング
ラベル:缶詰
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