「新型うつ」は、職場では不眠や気分の落ち込みなどのうつ症状が起きるが、職場を離れると気分がよくなり、趣味や旅行など好きなことには活動的。
従来の抗うつ薬が効きにくく、対応が難しい。
NHKのアンケート調査では、「新型うつ」と見られる社員を抱える企業は65%。
企業の活動の障害になりかねない深刻な事態だ。
『新型うつ”を取り巻く状況から浮かび上がってきたのは、従来の社会の価値観に適応させようという“大人”と、適応できない苦しみを抱えた“若者”のギャップでした』と、ディレクターの真野修一氏は言うが。
番組中の課長と「新型うつ」の若手社員との葛藤と和解を再現したドラマを見ていると……
「新型うつ」の若手社員の言動に翻弄され、部下には休職した若手社員の穴埋めの増員を要求され、部長には増員を却下されて悩む上司の姿が気の毒でならなかった。
「新型うつ」は上司の責任なんだろうか?
さて、この本の著者は産業医。
キャッチコピーは『ガラスのハートをもつ部下 自信の足りない上司 今日も互いが気持ちよく いい仕事をするための ドクターからのアドバイス!』だ。
上司が陥りやすい「間違った気遣いや態度」として、30例を具体的に取り上げている。
部下にプレッシャーをかけたり、仕事の指示の仕方が曖昧だったり、他の部下と比較する……のは、もちろんいけないことだが。
失敗の原因を本人に考えさせると、絶望感を抱くか言い訳上手になる恐れがあり、「やればできるじゃないか」とほめただけでは、「評価されただけか」とモチベーションが下がる。
「ご苦労さん」と一言ねぎらっただけでは感謝の表現として足りない……
これでは上司の方が「新型うつ」になりそうだ。
「新型うつ」の若手社員対策も必要だが、上司、中間管理職のメンタルヘルスの対策も早急に必要だと思う。
『産業医が診た!上司のカルテ』 吉野真人著 すばる舎リンケージ
ラベル:ストレス
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