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2012年06月23日

『「上から目線」の構造』

私は今、46歳。

「いい大人」の年齢の割には、いろんな方から叱られたり、アドバイスをいただいたりしている。
ありがたいことだ。
「見込みのない者は叱られない」という武道13段の夫の言葉を胸に、叱責やアドバイスはできるだけ取り入れるようにしているが……。

中には、口には出さないものの「面白い。その喧嘩、確かに買わせてもらった」と思うものがある。
叱責やアドバイスの内容は似ているのに。
この印象の違いはなんだろう? 

著者は心理学博士でMP人間科学研究所代表。
最近、若者が口にする「上司(先輩・親など)の「上から目線」、ムカつくよな」の「上から目線」について分析したのが、この本だ。

著者によると「上から目線」には2種類あるそうだ。
『親心による上から目線』と『コンプレックスによる上から目線』。

なるほど。私が「喧嘩売ってんのか!」と感じてしまうのは、相手が私にコンプレックスを抱きながらアドバイスする時だな。
私は相手の言葉そのものではなく、口調や雰囲気から「本気でアドバイスしている」のか、「アドバイスにかこつけて「上から目線」で物を言いたいだけ」なのかを、無意識に判断してしまうらしい。

しかし、この本には「自尊心が高く不安定な人は否定的な意見に過剰反応する」と書いてある。
「自尊心が高く安定している人は否定的な意見を聞いても苦笑して受け流せる」そうだ。

確かに、半病人で美人でもなく、不器用で間抜けで馬鹿正直で損ばかりしている……

コンプレックスだらけの私だが、周囲の人に大切にされているので、昔よりは精神的にも安定してきて、人に何か言われて激昂することは減ってはいる。
でも「激昂ゼロ」にはならない。難しいものだ。

とりあえず、自分がアドバイスする場合は、若者に「上から目線でムカつく」ととられないように、自分の意見を押しつけず、相手の話にもよく耳を傾けて、穏やかに話をするように努力したい。

『「上から目線」の構造』 榎本博明著 日本経済新聞出版社
posted by ゆか at 09:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 本読みコラム | 更新情報をチェックする
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