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2012年08月04日

『気にしない技術』

世の中には「気にしない人」というのが確かにいる。



物事を深く考え込まずに「悩んだって損」と割り切って忘れることのできる人。
私は「気にする人」なので、「気にしない人」が暢気に暮らしているのがうらやましい。

この本の著者は有名な精神分析医。
困難な時代を生き抜くために必要な「気にしない」技術について書かれている。
……のだが。

「非常時にがんばり過ぎない」
「あせって絆を作らない」
「目標は小さくアバウトに」
「失敗した自分の感情と事実を切り離して考える」
「常に前向きでなくてもいい」
「暗い人ほど明るい性格を演出できる」
「感情のエネルギーの無駄遣いはしない」

……それはわかっているが、その具体的な方法は詳しく書かれていない。
すごく「気になる」。
ぜひ知りたい。

『「気になってどうしようもない」ケースのほとんどは、じつのところ「気にする必要がない」か「気にしても意味がない」ことで、むしろ「気にすることで、さらなる事態の悪化を招く」のです』

……とも書かれてはいるが。
それはどうだろう。

先日、ある病気にかかっていたことがわかった。
医者に「よく初期段階で気づきましたね。「なんとなく体調がおかしい気がする」と検査しに来る人は珍しい」と感心された。
この病気は自覚症状なしで進行する。
「気にしない人」が「気になって」、ようやく重い腰を上げて来院した時には、手遅れになっていることが多いそうだ。

私自身は災難に見舞われやすい人生を送っているので、「全然気にしない」ことは危険極まりない。

「気にする人」は「気にするのが性分」なのだから、「気にしないように」と力みかえると、それが逆にストレスになる。
「気になる部分は、できる範囲での解決を心がけ、自分の手に及ばない部分は運を天に任せる。努力した自分をほめ、無理せず体を休める」程度でいいと思うが。

……しまった。
私が読むべき本は『気にしない技術』じゃなくて、『運を天に任せる技術』の方だったらしい。

『気にしない技術』 香山リカ 著 PHP新書
ラベル:ストレス
posted by ゆか at 13:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 本読みコラム | 更新情報をチェックする
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