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2012年08月28日

平成24年の火祭り

今年も豊中・池田ケーブルテレビの特別番組『平成24年がんがら火祭り生中継』が放映されました。

 
毎年8月24日は、地元池田の人が建立した池田愛宕神社と、京都愛宕神社を勧請した星の宮神社……
二つの火の神様を祀る神社の氏子たちが、家内安全を願って、同時に池田市内で繰り広げる火祭りの日。

池田愛宕神社の氏子、城山町地区の人々は、池田の五月山西側に御神火で「大一」の火文字を点火。
黒の大工装束の男衆が、御神火を点した大松明を担いで、半鐘や八丁鐘を「がんがら」と鳴らしながら、池田市内を練り歩く。

一方、星の宮神社の氏子の建石町地区の人々は、京都愛宕神社からいただいた御神火で、五月山東側に「大」の火文字を点火。
子供たちが火を点した松明をかかげて、五月山から星の宮神社まで下り、御神火をお納めします。

この「がんがら火祭り」が大阪府の無形文化財に指定されたのは、江戸時代から360年以上続いていることと、全国の火祭りの中でも珍しい火のついた松明を持って市内を練り歩く姿が評価されたからだそうです。

今年の中継は、例年通り、司会は同じ女性タレント。
解説者に城山町の郷土史研究家と建石町の「大文字保存会役員」の年配者。
いつもの「大一文字がんがら火保存会広報係」の男性は出てないのか。

豊中市民の私が池田市の祭りについて毎年書くようになったきっかけは、池田市民の高校の同級生のリクエストでしたが。
今は「大一文字がんがら火保存会」の方が、翌年の生中継の参考にされているので気合が入ります。
リアルタイムの中継ではなく、録画を見ながら文章を書くのは、解説の聞きづらいところを巻き戻しで確認するためです。

最初のゲスト、池田青年会議所理事長が、同じ日に池田市役所付近で行なわれる「いけだ・いらっしゃいフェスティバル」を宣伝した後、今年の『がんがら火祭り生中継』がスタート。

去年の映像のダイジェストの後、地図を使っての城山町の「大松明巡行」のルート説明。
五月山山中の池田愛宕神社の御神火で、五月山西側の中腹に「大一」の火文字を点火後、御神火を点した小松明が山を下り、池田旧市街「油かけ地蔵前」で大松明に火が移されます。
池田市内を巡った大松明は、最後は池田城公園の付近の愛宕神社分社に納められる。

建石町の「子供松明」のルートは、星の宮神社で保管されていた京都愛宕神社の御神火で、五月山東側の中腹に「大」の火文字を点火。
その後、御神火は五月山ふもとの「山の家」で待機していた子供たちの松明に移され、池田市内を巡り、星の宮神社に奉納される。

松明の巡行ルートが全然違うので、現地で同時に両方見るのは大変だろうなあ。
 
この番組はVTRと夜の生中継で編集されている番組です。
最初のVTRは、池田愛宕神社の「御神火の神事」。
神主ではなく山伏が行う護摩焚きの神事です。

護摩焚きとは修験道独自の護摩儀礼。
野外に護摩木や藁などを積み上げて、そこへ仏や菩薩を招き点火する。
その火で煩悩を焼き尽くすとともに、家内安全、五穀豊穣などを祈願するもの。

緑の桧の葉に覆われた材木の山の前で、山伏が東西南北の空に向かって矢を射る、刀を抜いて真言を唱えるなどのお祓いを行った後、桧の山に点火。
白煙が立ち昇った後、めらめらと燃え上がるオレンジの炎。
この御神火が大松明に移されて池田の町を巡るのです。

一方、星の宮神社のVTRは、今年初めて公開された5月に京都愛宕神社で御神火をいただく映像。
京都愛宕神社があるのは京都市北西部の愛宕山山頂。

『総本宮京都愛宕神社』サイトによると創建は1300年前。
修験道の祖、役行者と、白山の開祖として知られる泰澄が愛宕山に神廟を建立したもの。
子供も加わった星の宮神社の氏子たちが、2時間以上かけて山を登り、神主から御神火をいただき、それを8月24日まで保管するのです。

続くVTRも星の宮神社。
青いハッピ姿の建石町の少女たちが境内を参拝した後、「子供松明」がスタート。
先頭は八町鐘を鳴らす年長の子供たち。
その後に火のついていない竹の松明を持った幼い子供たち。
付き添いの親も含めて140人が五月山へ登ります。

ここで、星の宮神社の「大文字」の映像。
五月山の中腹の闇の中に浮かぶ赤い「大」の火文字。
そして火文字を燃やしている現場の映像。
山の急斜面に並べた40個の大きな鉄鍋に薪をバランスよく入れ、50分間火が消えないように燃やし続けるのも大変な作業。

場面は変わって池田愛宕神社の映像。
蝉時雨の中、祝詞が流れ、黒い大工装束の若衆が、緊張の面持ちで神主のお祓いを受けた後、小松明に御神火が移され、「大一文字がんがら火」がスタート。
ここで池田愛宕神社の「大一文字」の映像。
五月山北西部の中腹に浮かぶ「大一」の火文字が猪名川の水面に映り、幻想的な美しさです。

二人目のゲストは小南修身池田市長。
大阪府立渋谷高校卒業。
私の高校の大先輩です。
「がんがら火祭り」の観光客は年々増え、昨年まで3万5千人だったのが、今年は5万人だとか。
「阪急阪神沿線の人に積極的にアピールして観光の目玉にしたい」と抱負を語ります。

この後、城山町の親子が「子供松明」を楽しそうに作る風景の録画。
城山町と建石町の子供松明を実物で比較。
両方とも竹製で微妙に構造は違いますが、安全面は万全です。

さて、城山町のがんがら火は……
五月山ふもとの油かけ地蔵前。
御神火は若者が担いできた小松明から大松明へ。

大工装束の男衆が「わっしょい」の掛け声とともに大松明を持ち上げます。
暗い路地を照らす赤い炎。飛び散る火の粉。
大松明が立ち上がり、先端がUの字状の武器「さすまた」で上部を固定されて「人」の字が完成。
大松明は4本。一対で2基。
長さ4メートル、重さ100キロの大松明を「人」の字に組み合わせたまま、人間が担いで町を練り歩くのです。

その松明の製作現場VTRも流れました。
希少な肥松を使い、ものすごく手間のかかる松明作りなのに、たった一日でそれを燃やしてしまうんです。

場面は変わって、建石町の火祭り。
「山の家」で待機していた子供たちが、一人ずつ自分の松明に火を移してもらいます。
広場を埋めつくした炎が、暗い山道を列になって、ゆっくりと降りていく。
山のふもとから池田の町へ。

一方、池田旧市街の中継。
城山町の「大松明」。
大工装束の子供たちがかかげる「子供松明」に先導されて、ゆっくりと進んでいます。

大松明を動かすのは一基あたり20人。
指揮をとる「しんもち」。
松明を持ち上げる人、綱で松明を引く人、さすまたで松明を固定する人……
熱さをものともせず、黙々と松明をかつぐ男たち。
毎年のことながら、かっこいい。

そして、池田市役所前大通り。
例年この番組の解説をしていた「大一文字がんがら火保存会広報係」の男性は、ここにいました。
これから数年かけて「がんがら火祭り」の映像を記録することになり、今年はそちらの方で忙しかったらしい。

そこへ大松明が到着し……

城山町の火祭りの最大の見せ場。
降り注ぐ火の粉にもひるまず、男衆たちは2基4本の松明を一つに組み合わせます。
音をたてて舞う火の粉。燃える炎、激しくたちのぼる黒煙。
通りを埋めつくした人々の歓声と拍手。

この後、松明は横倒しにされ、新たな松明に火を移されます。

ここで、今年初めて大松明の担ぎ手になった高校生3人組へのインタビュー。
「しんどいです」「重たかった」と答えながらも「来年もやりたいです」と言うところが頼もしい。

やがて、大松明付け替えが終了。
暗い路上で家内安全の利益のある「消し炭」を拾う人々を残し、4本の大松明は市役所前から去っていきました。

番組の最後は星の宮神社の映像。
建石町の子供たちが境内の「大」の字に並べられた竹の松明に火を移した後、子供松明を神前に納める。
星の宮神社の火祭りは、これで終わり。

今年は「神事」のVTRが長く、至近距離からの撮影も多い。
私が『がんがら火祭り生中継』を見た最初の年に比べると、毎年演出が洗練されてきている。
来年も楽しみです。
タグ:祭り 池田
posted by ゆか at 17:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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