ペンケースというのは意外に難しい。
このコラムでも、時々筆箱についてとりあげるんですが、なかなか「これは」というものには出会えない。
ところが、世の中には「気に入った筆箱がなければ、自分たちで作って売り出してしまえ」と考える人もいるんです。
私が参加している大阪文具会、通称「どや文具会」は、集まった筆記具好きが自分たちでペンケースを作って、「どや文具ペンケース」として商品化に成功。
ネット通販文具店や有名文具店も取り扱いをはじめています。
前に出かけた文具会でも「この後「どや文具ペンケース」の打ち合わせがあるんですよ」と参加メンバーが言っていましたが……。
在宅介護を抱える身では、夜遅くまでお付き合いできなかったんですね。
その後、冠婚葬祭や仕事の打ち合わせと重なってしまって、なかなか大阪文具会に出られなくて残念に思っています。
『日経トレンディネット』、阪急電鉄『TOKK』2012年9月号、PHP研究所『Japan CLOSE−UP』、『DIME』14号にも紹介されて、破竹の快進撃を続ける「どや文具ペンケース」が誕生したのはTwitter上でした。
2012年6月25日付『朝日新聞デジタル』によると、昨年夏にTwitter上で知り合った文具愛好家たちが「どや文具会」を立ち上げました。
私が参加したのは第3回目の集まりでしたが、みなさん、本当に筆記具に対する愛情が深い方ばかりで。
必然的に愛用の筆記具を持ち歩くための筆箱に強い関心が向いたわけですね。
キャッチフレーズは「文具好きが創った最強ペンケース」。
メンバーは忙しい方が多いので、実際に集まることはなかなかできない。
そこで、アイデアを出し合ったり改良点を話し合ったりする場所は、Twitter上になっています。
「使いたいペンを取り出しやすく」「簡単にしまえるように」……この要望が一番強かった。
しかし、この二つの要望を同時にかなえるのは難しい。
使いたいペンを取り出しやすくしようとすると、必然的に机の上にペンをぶちまけることになってしまい、簡単にしまうことができないんですね。
それを一気に解決したのが「どや文具ペンケース」。
製作者は文具好きが高じて昨春、文具メーカー『ベアハウス』を立ち上げた京都市の阿部ダイキさん。
国産帆布に部分的に栃木レザーを使い、職人が一点一点手作りしています。
長さ28センチ、幅19センチで、サブポケットがついたボックス部分は深さが6.5センチと大容量。
形状は「かぶせ式の布の筆箱の蓋だけが長く伸びたもの」。
奇妙な形状ですが、この蓋がポイント。
机の上に中身を出す時、この蓋部分がペントレー代わりになり筆記具が散らばりません。
筆記具をしまう時は、そのまま蓋部分を持ち上げれば、筆記具はボックス部分におさまる。
蓋はくるくる巻いて収納すればOK。
蓋をくるくる巻く「巻物型筆箱」は、文具メーカー各社が出していますが。
蓋部分に一本一本筆記具を納めるベルトがついている。
いちいちベルトに筆記具を一本ずつさすのはとても面倒くさい。
この筆箱はありそうで意外になかったものなんです。
「どや文具ペンケース」は、ネイビー、カーキ、レッドの3色。
お値段は7980円とお高めですが、手作りの国産品となるとしょうがないかもしれない。
なお、『ベアハウス』では、ユーザー目線で作られた、すべての大きさの本に対応したブックカバー「フリーサイズブックカバー」も好評発売中。
「文具好きが文具好きのために作る文具」。
今後、どんなものが飛び出すか楽しみです。
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