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2006年12月20日

一対多数(前編) 囲まれた!

浪人たちにとり囲まれた主人公。浪人たちは刀を抜き、白刃をきらめかせて、いっせいに斬りかかる……殺陣の見せ場。

ところが浪人たちは、一人ずつ斬りかかっていっては、逆に主人公に斬られている。

「なんで、みんな一度にかかっていかないのかねえ? やっぱり、殺陣だからかねえ?」

夫とテレビで時代劇を見ていた時のことでした。

「まあ、殺陣やし。見せ場らしくせんと、あかんけど。実戦で、全員で同時に仕掛けるのは難しいで」
「そうかなあ」

確かに、護身の本には『囲まれた時は、落ち着いて一人ずつ倒す』とあるのですが……

「新撰組なんかは、3人一組で、一人の相手に同時に斬りかかるそうだよ」
「それは、訓練を積んだ新撰組の話やろ。あれは、元々剣の達人ばっかりやないか」

夫は苦笑いしました。

「素人に囲まれたって、そんなに心配することないで」

しかし、最近、被害者をとり囲んで、鉄パイプでめった打ちにする犯罪が多いので、本来は、「敵に囲まれないこと」が大事だと思うけれど。……

「オヤジ狩りの常習犯みたいな、慣れたやつらやったら、かなり大変やけど。仕掛ける合図を出すリーダー役は、一人だけやから、まず、そいつを潰す。後は雑魚やから、一人ずつ片づけるんや」

「そりゃ、武道13段で、中学の時から、ストリートファイトやってる人は、それでいいかもしれんけど。私、あんまり囲まれたことがないから、この方面、経験不足やわ」

「ふうん。囲まれたことはあるんか」
「3回ぐらいかねえ。学校で。なんでかわからんけど。リーダー格のが一人だけ出てきて、「こんなやつ、俺一人で十分やわ」って殴りかかってきて……」
「うわっ! そいつ素人やな」

夫は口の端を歪めました。

「一人でかかっていくて、返り討ちやんか……また、お前、殺人鬼の顔でどついたんやろ」

「見た人間が、後でそう言ってたから、そうなんやろな。一番ひどいので、相手の頭を、思いっきり辞書の角でどついて、相手の頭から血が出たことがあったね」
「お前、よう傷害で訴えられんかったな」

夫は顔をしかめました。

「元々「喘息のやつは根性曲がりや。俺がその根性叩きなおしたる」とか言って、殴りにくる方がいかんのやわ」

でも、不思議なことに、喧嘩慣れした不良ほど、「あいつとは絶対にやり合うな」と私を怖がっていました。
だから、本格的に(?)囲まれた経験は全然ありません。

これからも囲まれないよう、危険な場所に立ち入らず、危険な人に近づかないようにします。

私は個人的に、護身のために武道を習っていても、それを実際に使う場面に出会わないことが一番いいと考えています。

武道を続けて、人間性を磨きながら、学んだ技を一度も実際に使うことなく生涯を終える……その方が幸せだと思うのですが。

ところで、先日、囲まれてばかりだった私は、突然「囲む側」になってしまいました。

……次回に続く……
ラベル:武道
posted by ゆか at 11:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 武道系コラム | 更新情報をチェックする
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