「執筆業務管理表や進行表がA4だから、手帳もA4の薄いやつにした方がいいかなあ」とも迷ったんですが。
普段自宅で仕事しているから、管理表や進行表を外へ持ち出す必要がないような気がしてきました。
ということは、今までのバイブルサイズのシステム手帳でもいいかも。
しかし、出先でスケジュール調整する場合、進行状態だけは把握しておきたい。
うーむ。何かいいアイデアはないかな……。
そう思いつつ『Amazon.co.jp』をのぞいてみました。
『文房具・オフィス用品「手帳 2013」人気度順』で検索してみると……。
「3位 コクヨS&T キャンパスダイアリー2013 ウィークリー・バーチカルタイプ A5」
「2位 コクヨS&T ジブン手帳2013 ファーストキット」。
あれっ?
「ジブン手帳」が1位じゃないんだ。
これは予想外だ。
問題の人気ランキングトップの手帳は「2013年 遁甲盤入り手帳」……
遁甲?
陰陽師が占いに使う奇門遁甲??
占いの手帳が「ジブン手帳」より人気(2012年10月31日現在)って……???
『北海道大学学術成果コレクション』サイトの『奇門遁甲の基礎的研究(猪野毅著)』によると……。
『奇門遁甲は方位学(空間の学、洛書学)であり、干支学(時間の学、暦学)でもあるので、奇門遁甲は時間と空間を統合した術数の学と言える。さらに、空間を洛書に従って九つに分け、時間を六十干支に従って六十に分割し、独自の世界観を構築している。また、九神・九星が天、九宮が地、八門が人という、「天・地・人」をイメージした世界を構成している占術なのである』
……うわぁ。なんだかよくわからん。
『日本書紀』によると、この難解な学問が中国から日本に渡来したのは、推古天皇十年(602年)。
「2013年 遁甲盤入り手帳」は気学を勉強する人のための手帳で、気学の資料や毎日の方角の吉凶を知ることのできる遁甲盤もついていて、使っていると運がよくなりそう。
「占い師向きの手帳が、ほんまにそんなに人気あるんか?」と思われた方もおられるでしょうが、どうやら、この手帳のユーザーは占い師以外にもいるようです。
「遁甲盤入り手帳」を発売しているのは名古屋の株式会社島川建築計画室。
つまり、建築関係者も、この手帳を使っているということ。
家を建てる時に問題になるのが「家相」。
有名なのが「鬼門に玄関やトイレを作っちゃいけない」ですね。
昔から「家族が幸せになる家を建てたい」人々の願いが、家相や風水術などの方位学を発達させてきたわけですが、奇門遁甲は、その基礎とも言えるものでしょう。
私は占いマニアというわけでもないけど、占いは気になる方で、ジョナサン・ケイナーの十二星座占星術を毎日チェックしていますから、「占いが気になる」「運がよい行動をしたい」と思って、この手帳を買う人の心境も、よくわかります。
以前、毎日の射手座の運勢が載っているシステム手帳のリフィルを使ってみたことがあるんですが、これはストレスになりました。
1年分の運勢が、あらかじめリフィルに印刷されているわけですから。
「3日後は運がどん底か。あ〜あ」と、運勢の悪い日当日まで落ち込んだりして。
私には、「毎日の運勢つき手帳」というのは、あまり向いていないようです。
でも、株式会社ファイヴエレメンツ発行の「劇的に運がよくなる手帳」のような、1人1人の生年月日、日時、出生地、性別で鑑定を行って作成する究極の「自分だけの手帳」まで登場しましたし、これから、この分野の手帳は増えるような気もします。
運がよくなりたいのは万人の願いですから、ますます「手帳を持つと運のよくなる信仰」のようなものが強まっていくのかもしれませんね。
ラベル:手帳