トヨタのベテラン技術者の経験を生かして、さまざまな企業の「ムダを廃する」アドバイスを行なう会社がOJTソリューション。
トヨタの「現場の効率化の知恵」がぎっしりつまったのがこの本だ。
トヨタが重視しているのは「整理、整頓、清掃、清潔、しつけ」の「5S」。
特に重要なのが「整理(「いるもの」と「いらないもの」を分け、「いらないもの」を捨てる)」と「整頓(必要なものを必要な時に必要なだけ取り出せるようにする)」だが。
「整理」も難しいが「整頓」はもっと難しい。
人は目につきにくい「陰」や「壁際」に「いらないもの」を隠すし、忙しいと「もっと忙しくなるかも」という不安心理から「不要なこと」をやってしまうし、ヒマになれば手持ち無沙汰で「不要なこと」をやってしまう。
効率化を徹底するには、オフィスのレイアウト設計から「整理整頓」のための職場のルール作り、「整理整頓」用の備品調達までやらないと無理なようだ。
……うーむ。私は間違っていなかったのか。
私は同業の独身フリーランサーに比べると仕事に使える時間が少ない。
仕事の発注も突発的だし、家族の健康状態によってスケジュール変更も日常茶飯事。
効率化のために「執筆業務管理表」や「進行表」で仕事の管理をしているものの、小手先の技術では限界がきている。
仕事場のレイアウトから根本的に考え直す段階なのだが、自分がやっていることが「トヨタ方式」とは知らなかった。
ちなみに、この本の「トヨタの知恵」の中でも秀逸なのが「赤札作戦」。
職場にある「使うもの」「使わないもの」「使えないもの」のうち、「使わないもの」と「使えないもの」に、保管場所や品名、数量、処分期限、処分方法などを記入した赤い付箋を貼り、その内容通りに処分する。
この「赤札」のデザインをコピーして自分流の「赤札」フォーマットを作ってみよう。
これでまた仕事が効率化できるぞ。
『トヨタの片づけ』 (株)OJTソリューションズ 著 中経出版
ラベル:トヨタ
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