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2013年05月04日

デジタル文具との再会

「Wordを使うから早く打てないんじゃないかと思います」
 
「私は執筆にポメラを使っていますが便利ですよ」

……ポメラ? 
電子メモを? 

Twitter上で小説作成支援ソフトの話題が出た時のことでした。

折りたたみ式キーボードつきの電子メモごときで、本当に小説が書けるのか? 

半信半疑で『株式会社キングジム』サイトをのぞいてみると……。

私の目を奪ったのは「ポメラDM100」。
ノートパソコンをコンパクトにした外見。
バックライトつきの液晶画面。
マウスもテンキーもない。

……これって、ラップトップ型のワープロ専用機じゃないのか? 

「ワープロ専用機って何やねん」と思われた若い方もおられるでしょうが、20年以上昔、パソコンとは異なる日本語文書作成専用コンピュータが、会社や家庭に普及していたのです。 

『IT用語辞典 e−Words』によると、最初のワープロ専用機は、東芝が1978年に発売した「JW―10(トスワード)」。
外見はマウスのついてないパソコン。

発売当時は文字入力と簡単な作表だけしかできない上に、メーカーごとに仕様が違っていて互換性がなかったのですが。
後に互換性の問題が解決され、表計算機能や図表作成機能、イメージスキャナやペンタッチ入力、WEBブラウザや電子メールソフト、HTML文書作成機能などを持つものも現れました。

ワープロがオフィスや家庭から姿を消したのは90年代後半。
パソコンが安くなり、ワープロソフトの機能もよくなったことが原因。
2000年代には製造中止になり、絶滅したものと思っていましたが。

……まさか、こんなところで再会するとは。

『株式会社キングジム』のニュースリリースによると、このテキスト入力専用デジタル文具「ポメラDM100」の発売は2011年11月。
文庫本サイズの本体に二つ折りのキーボードがついた他の機種と違って、「DM100」は普通のキーボード。
しかも他の機種よりもキーボードのピッチの幅が広くて打ちやすい。
電子辞書も搭載。

……やっぱりワープロじゃないかなあ。これ。

ちなみに、「ポメラDM100」のAmazonのカスタマーレビューは71件で、おすすめ度は5段階評価の☆4つ半。評判いい。
『出かけ先で小説などの文章を書くのに最適です』というコメントを読むと、いてもたってもいられなくなり、翌日、ヨドバシカメラ梅田店へ。

展示品が1台だけ残ってました。

パンフレットによると液晶画面は5.7インチ。
そんなに小さいわけでもない。

本体メモリは128MB。
テキスト形式とCVS形式(表計算は不可)対応だから、WordやExcelにデータを移すのも簡単。
最大1572ファイル(1ファイルあたり最大40000字)ということは、本一冊分の原稿がポメラで書けることになる。

問題はキーボードのサイズですが、実際に打ってみると、それほど気にならないし、入力システムはATOKで変換速度も速い。
しかし、「手が楽しそうにキーボードを打つ」、この感じは何だろう? 

……思い出した。
ワープロの方が打ちやすいので、パソコンが普及しても東芝Rupo(家庭向けワープロ)を使い続け、それが寿命になって、ようやくパソコンを使いだしたのでした。
昔のワープロを打つ感覚が一瞬で蘇ったわけですね。

帰宅して一番安い値段だったamazonに商品を発注。

すでに「DM100」を愛用中の万年筆愛好家のフォロワーは、手書きより早くて確実なので、ポメラでメモしたデータをWordに貼りつけて、資料や議事録を作成するそうですが。

テキストの縦書き表示や親指シフト入力もできる。
記憶媒体はSDカード。
テキストをQRコードに変換して携帯メールで文章を転送したり、Evernoteに投稿したり、USBでパソコンにつないだり、BluetoothでiPadやiPhone、iPod touchのキーボードとしても使える。

「進化したワープロ専用機」、届くのが楽しみです。
ラベル:メモ
posted by ゆか at 10:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 文具コラム | 更新情報をチェックする
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