出版関係のパーティーで名刺交換したフリー編集者は言った。
そう言われたものの……調査好きの私に時代考証せずに歴史小説を書くのは無理。
それに「歴女」……ゲームから日本史に興味を持った人々が、時代考証抜きの歴史小説を読んでくれるのか?
「いいアイデアができたら、またご連絡します」と言って、その場を切り抜けたが、企画を作る仕事は本当に難しいものだ。
この本の著者は電通コミュニケーションデザイン・ディレクター。
『問題を解決し、継続的に世の中を動かすための動力』……「アイデア」をこう定義して、「アイデアを生み出すためのルール」について書いている。
そのステップは大きく分けて4つ。
課題の成り立ちを分析して本質を知る『把握の技術』。
観察と洞察を繰り返して問題解決の障害「敵」と解決の助け「味方」を知る『発見の技術』。
新たな価値観を持ち込む『転換の技術』。
新しい価値観を世の中に伝える形「コンセプト」を作る『具体の技術』。
私が特に必要としているのは『転換の技術』と『具体の技術』。
新たな価値観を持ち込み、競合者の群れから抜け出す『転換の技術』は「一段上に行く」「別のカテゴリーに見せる」「ストックかフローか、成り立ちを変える」。
この「ストックとフロー」の例えは興味深い。
あらかじめ規定した読者向けに作る「ストック型雑誌」と、読者とともに徐々に変化する「フロー型雑誌」。
私には「フロー型」の方が合っているような気がする。
そして『具体の技術』に必要なのは「コンセプト」。
「そのものが存在しなければならない理由」のことだが、それを生み出すためには「自分の内なる情熱」が必要らしい。
そのため「アイデアを出すことを「仕事」にしないことこそ、よいアイデアを生み出すことにつながる」という矛盾した結論が出てくるが、わかるような気がする。
さて、これを踏まえて捕物帳の企画を作ってみよう。
『発想の技術』 樋口景一 著 電通
ラベル:アイデア
【関連する記事】
- 『ずるい!ChatGPT仕事術』
- 『外資系コンサルが×AIのプロが教える 生成AI時代の「超」仕事術大全』
- 『ChatGPT攻略』
- 『実家スッキリ化』
- 『仕事でSNSを使いたいけど初心者の「やらかし」が怖いので弁護士さんに気になるこ..
- 『「AIクソ上司」の脅威』
- 『スピードも質も上がる!一生役立つ仕事術100』
- 『暮らしのヒント集3』
- 『インフレ・ニッポン』
- 『省エネのプロが教える みんなの節電生活』
- 『「国の借金は問題ない」って本当ですか?』
- 『ウクライナ・ショック 覚醒したヨーロッパの行方』
- 『すぐやる人のビジネス手帳術』
- 『最新版 定年までに知らないとヤバイお金の話』
- 『キーワードでまるごとわかる投資の教科書』
- 『人生が変わる紙片付け!』
- 『結局、老後2000万円問題ってどうなったんですか?』
- 『日経テクノロジー展望2022 世界を変える100の技術』
- 『2022年度版「コンサルティング力」がアップするFP資格を活かす150の話題』..
- 『10代のためのお金と投資』