「インクが出なくなったボールペン」への対処法。
「紐をつけて振り回すと書けるようになる」
「ボールペンの先をライターであぶると書けるようになる」
「ティッシュの上で書くと書けるようになる」
……ほんまかいや?
ボールペンの替え芯は、そんなに高くないし、インクの寿命は3年程度なので、私は書けなくなったら潔く芯を取り替えてます。
だから、ボールペンを振り回したり、火であぶったりしたことがないんですが。
『教えてgoo』や『OkWab』などにも、「書けなくなったボールペンを復活させる方法」のトピックがあって、同じような情報が書かれてるのですが、不思議なことに「成功した」「ダメだった」の両方の意見があります。
……むう。わからんなあ。
『三菱鉛筆株式会社お客様相談室』に、ボールペンの故障の原因の解説がありました。
「プラスチックの軸に、化粧品に含まれる溶剤がついて微細なヒビが入り、筆圧などがかかって割れる」
「ペン先で物を突いたり、ペン先から床に落すと、ペン先が傷つき、中のボールが均一に回らなくなって、筆記線がかすれたりインクが出なくなる」
……うーむ。安いものだからと、結構雑に扱ってた気がする。反省。
「ペンを寝かせてペン先でひっかくような書き方をしたり、筆圧が強いと、紙の繊維が取れて粉状になった「紙粉」がペン先にたまり、インクの流れが悪くなる」
……「ティッシュの上で筆記すると書けるようになる(こともある)」のは、そうすると紙粉が取れるからかもしれない。
なお、紙粉は気温や湿度が高いと発生しやすいし、「筆圧が弱い時や、薄い紙ではボールと接する紙の面積が少なくてインクが出なくなる場合がある」し、「コート紙やコピー用紙などのツルツルした紙面では、ボールが紙の上で回転せず、スリップしてしまい、インクが出なくなる場合がある」し、「インクジェット紙に書くと紙面のコーティング剤がはがれ、紙粉のようにペン先にたまってしまって書けなくなる」
……今まで書く紙をあまり意識せず書いてたなあ。
ボールペンの理想の角度は紙に対して60度から90度。
「ペン先を水平にして書くと、ボールの回転で空気が入り込んで、ペン先とインクが離れ、空気が入って書けなくなる」
……ああ、これはたまにやってる。
『インクの中に入った空気をペン先から出すには、ペンの後ろからペン先へ向けて、インクが噴き出すほどの強い圧力をかける必要があります。そのため、お手元での復帰は極めて困難です。新しいペン、もしくは替芯をお求めください』
……注意書きがあるところをみると、「ペンを振り回すと書けるようになる」という噂を意識してますね。
「振り回して書けるようになったけど、すぐに書きなくなった」という書き込みも掲示板にはあったから、空気の入り方の程度にもよるのかもしれない。
『単機能のペンではある程度寝かせても問題なく筆記できる角度でも、多色・多機能ペンでは「筆記面に近い側の替芯だけ」が、さらに寝かせた角度となり、「寝かせ書き」と同じ現象を起こすことがあります』
……気づかずにやりそうで怖い話だ。
「ライターであぶる」は、固まったボールペンのインクを溶かす効果があるのかもしれないけど、火傷のリスクまで背負ってやることじゃないような気がする。
こうしてみると、「ボールペンが書けなくなる原因」は色々あって、「これなら絶対に書けるようになる」という決定的な方法はないようです。
書けなくなったら、素直に芯を取り替えた方が得策でしょう。
それにしても、ボールペンって意外にデリケートな文具なんですね。
これからは扱いに気をつけます。
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