その彼が「この激しい競争の時代を勝ち抜く秘訣」を語る。
聞き手は明治大学文学部教授、身体論で有名な齋藤孝。
表紙や奥付では「聞き手」となっているが、実際は二人の対談集だ。
世界中で競争が激化する中、「競争に勝ち続けるためには、自分のやりやすいルールを作り、それを広めてしまうこと」と、佐藤可士和の仕事、ユニクロやセブン−イレブンなどのブランディング戦略を例に語っているのだが……どうだろうか。
私のところにも、時々「○○をなんとかしてください」という相談が持ち込まれる。
例えば財政難に悩んでいた緑友会(大阪府立渋谷高校同窓会)。
会計で同級生の税理士から「島村、緑友会をなんとかしてくれ」と言われた時には、私に何かできるのかと思ったが。
SNSを使った広報、「ventus」での総会レポート。
他校の同窓会の運営事例を紹介したり、同級生単位の同窓会を企画したり。
できるだけのことをやってみた。
役員会の危機感も強かっただけに、運営ルール変更は早く進み、年間70万の赤字で存続が危ぶまれていた会員2万3千人の組織は、4年で年間50万の黒字に転換。
多くの府立高校が財政難で活動を停止する中、緑友会は母校とともに、無事に創立100周年を祝えることになった。
人はよほど必要に迫られないと、自分のスタイルを変えないものなのだ。
ユニクロの柳井正やセブン−イレブンの鈴木敏文は、時代の先端で業績を上げ続ける企業のトップだからこそ、常に危機感を抱いて「新しいルール」を模索しているのだろう。
一個人が組織やビジネスのルールを作り変えるのは大変なことだが、この本に載っている「自分の「好き」に自信を持つ」「嫌いな物を克服する」「当たり前を疑う」「何でも見立ててみる」「タイミングを大事にする」などのテクニックは、会社で優れた企画を出したり、日常生活習慣を改善するのにも役立つと思う。
『佐藤可士和の新しいルールづくり』 聞き手 齋藤孝 筑摩書房
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