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2013年10月12日

『仕事の大事は5分で決まる』

ライティング・アドバイザーの仕事をはじめて「交渉」の機会が増えた。


ねばり強いやりとりで、双方が「落としどころ」を見つける「交渉」は、タイミングをうかがい、さまざまな仕掛けで仕事を勝ち取る「営業」とは別のテクニックが必要だ。

この本の著者は、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹で元外務省中東アフリカ局参事官。
国際情勢が不安定な1990年代に、エジプト、イラク、中国、アメリカに赴任し、日本の外交を担ってきた人だ。

外交は勝つこともできず、負けることもできない。
「決定的な勝ち負け」があるとするなら、それは「戦争」だからだ。
戦争を避けるためには……。

『国際情勢には「本筋」と単なる「エピソード」があります。この二つを一瞬にして見極め、「本筋」だけにエネルギーを注ぐことができれば、将来の予測はより確実なものとなり、他人と一味違う視点が生まれてきます。「すべては最初の5分間で決まる」といっても過言ではありません』

一瞬で「本筋」を見極めること、それを仕事に生かすためには……。

「チャンスは1回だけと割り切る」
「普通の人との交流が重要」
「交渉の成果の半分は目標(落としどころ)の設定で決まる」
「メモはゆっくりと、必ず主語と述語を書く」
「物事の良否を断言する人、難解な用語を多用する人を信用してはならない」

……意外な指摘が多い。

特に、国際情勢を客観視するために、世界地図を逆さにして見る技法は衝撃的だった。
そうして見ると、日本と中国や韓国、ロシアは驚くほど近い。
今の日本の置かれた状況の難しさを痛感する。

そのほか、海外に身を置く外交官ならではの効率的な英語の勉強法や、正確なネット情報収集技術、海外の人と信頼関係を築く人脈術、大局をつかむために読むべき歴史書の紹介など、民間企業の仕事術とは違う部分が多い。

「勝つための仕事術」ではなく「負けないための仕事術」。

英語が上達したい人や国際情勢が気になる人にはおすすめの本だ。

『仕事の大事は5分で決まる』 宮家邦彦 著 幻冬舎
ラベル:政治
posted by ゆか at 11:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 本読みコラム | 更新情報をチェックする
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