毎年、この雑誌の手帳特集は充実した内容で楽しみなんですが……
今年は元気がないなあ。
新作手帳の紹介とか手帳の選び方講座とか、手帳に合わせる文具特集だとか。
他の文具雑誌と似たりよったりの内容で。
去年と同じように、成功した「手帳の達人」たちが、ぎっしり字を詰め込んだ手帳を片手に熱く語ってるんだけど。
私は楽しく手帳を使いたい。
でも、やたらに手帳にシールを貼りまくったり、マスキングテープで飾りたてたり、手帳を常時10冊持ち歩くほどマニアックなことはしたくない。
……もっと自然体で手帳とつきあいたいなあ。
ちょっと情けない気分でページをめくっていると、突然目に飛び込んできたのは……
『県民手帳のすべて』特集。
しかも47全都道府県の「県民手帳」を紹介しています。
「県民手帳」は自治体が地元の人のために発行する手帳で、基本的には「県民」が使うもの。
私は長年大阪に暮らしていますが「大阪府民手帳」を見たことがありません。
去年、この雑誌で「県民手帳」なるものが世の中にあると知って、非常に驚いたのでした。
2013年度に全国の自治体の発行した「県民手帳」の総冊数は816010冊。
ベストセラー並みの売り上げなのに、大手書店で平積みになってるわけでもないし、書店や文具店の手帳コーナーにも置かれていない。
毎年全国各地の役所の窓口で、ひそかに、じわじわと、それだけの冊数が売れているのか。
恐るべし。「県民手帳」の実力。
売り上げランキング1位の長野県だけでも5万冊売れている「県民手帳」。
その中身は地図、統計データ、行事予定、長野県の歌、ご当地グルメ、市町村合併状況、過去10年分の天気、首都圏の路線地図などなど。
……もしかしたら「観光ガイド」に使えるかも。
地元の人が地元の人のために集めた情報だから、観光地の行事や特産品やご当地グルメ情報など、下手にネットで探すよりも、正確で緻密な情報が簡単に手にはいるかもしれない。
メモやスケジュール欄もついていて、ミドリの「トラベラーズノート」のように、旅行記録用ノートとしても便利そうだ。
自治体発行だから、価格は500円から1000円。
手帳としても安い方だし、観光ガイドとしても安い。
「そちらに頻繁に旅行するので。資料用にほしいんです。送料を払うので売ってください」とメールを送ったら、気軽に売ってくれそうな気もする。
とりあえず、私がよく行く京都と姫路、京都府と兵庫県の県民手帳を手に入れようと思ったら……京都府と兵庫県の「県民手帳」がないんですね。残念。
47都道府県のうち、北海道、東京、神奈川、三重、京都、大阪、兵庫は「県民手帳」を発行していません。
なるほど「大阪府民手帳」を見たことがないのは、そのせいか。
ところで、京都府は「府民手帳」を作っていないけれども、民間製「京都府民手帳」はあります。
『京都手帖2014』。
美術工芸書・京都本で有名な光村推古書院発行。
京都の伝統行事予定や観光マップ、お得切符情報まで載っているらしい。
これはほしいな。
たぶん、「手帳」じゃなくて「京都観光ガイド」として使うことになると思いますが。
ちなみに『日経ビジネスアソシエ』手帳特集の付録は、特製手帳用文具ケース。
ポケットのついた紺の布で、ポケットにペンをさして布を二つ折りにし、ゴムバンドで手帳に固定して持ち歩ける仕組みだけど。
一昨年のコクヨのシャープペンシル、去年の3Mの付箋のような、文具メーカーとのコラボレーションではなく、今年はアソシエ単独の企画らしい。
このケースはペン入れだけでなく、携帯電話やデジタルオーディオのケーブルを整理するにも便利です。
今年の手帳特集は、若干パワー不足気味の感じがしましたが、来年のアソシエの手帳特集には期待したいですね。
ラベル:手帳