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2013年10月22日

謎の手帳の世界

今年も『日経ビジネスアソシエ』の手帳特集が出ました。


毎年、この雑誌の手帳特集は充実した内容で楽しみなんですが……

今年は元気がないなあ。

新作手帳の紹介とか手帳の選び方講座とか、手帳に合わせる文具特集だとか。
他の文具雑誌と似たりよったりの内容で。
去年と同じように、成功した「手帳の達人」たちが、ぎっしり字を詰め込んだ手帳を片手に熱く語ってるんだけど。

私は楽しく手帳を使いたい。
でも、やたらに手帳にシールを貼りまくったり、マスキングテープで飾りたてたり、手帳を常時10冊持ち歩くほどマニアックなことはしたくない。

……もっと自然体で手帳とつきあいたいなあ。

ちょっと情けない気分でページをめくっていると、突然目に飛び込んできたのは……

『県民手帳のすべて』特集。
しかも47全都道府県の「県民手帳」を紹介しています。

「県民手帳」は自治体が地元の人のために発行する手帳で、基本的には「県民」が使うもの。
私は長年大阪に暮らしていますが「大阪府民手帳」を見たことがありません。
去年、この雑誌で「県民手帳」なるものが世の中にあると知って、非常に驚いたのでした。

2013年度に全国の自治体の発行した「県民手帳」の総冊数は816010冊。
ベストセラー並みの売り上げなのに、大手書店で平積みになってるわけでもないし、書店や文具店の手帳コーナーにも置かれていない。
毎年全国各地の役所の窓口で、ひそかに、じわじわと、それだけの冊数が売れているのか。
恐るべし。「県民手帳」の実力。

売り上げランキング1位の長野県だけでも5万冊売れている「県民手帳」。
その中身は地図、統計データ、行事予定、長野県の歌、ご当地グルメ、市町村合併状況、過去10年分の天気、首都圏の路線地図などなど。

……もしかしたら「観光ガイド」に使えるかも。

地元の人が地元の人のために集めた情報だから、観光地の行事や特産品やご当地グルメ情報など、下手にネットで探すよりも、正確で緻密な情報が簡単に手にはいるかもしれない。
メモやスケジュール欄もついていて、ミドリの「トラベラーズノート」のように、旅行記録用ノートとしても便利そうだ。

自治体発行だから、価格は500円から1000円。
手帳としても安い方だし、観光ガイドとしても安い。
「そちらに頻繁に旅行するので。資料用にほしいんです。送料を払うので売ってください」とメールを送ったら、気軽に売ってくれそうな気もする。

とりあえず、私がよく行く京都と姫路、京都府と兵庫県の県民手帳を手に入れようと思ったら……京都府と兵庫県の「県民手帳」がないんですね。残念。
47都道府県のうち、北海道、東京、神奈川、三重、京都、大阪、兵庫は「県民手帳」を発行していません。
なるほど「大阪府民手帳」を見たことがないのは、そのせいか。

ところで、京都府は「府民手帳」を作っていないけれども、民間製「京都府民手帳」はあります。

『京都手帖2014』。
美術工芸書・京都本で有名な光村推古書院発行。

京都の伝統行事予定や観光マップ、お得切符情報まで載っているらしい。
これはほしいな。
たぶん、「手帳」じゃなくて「京都観光ガイド」として使うことになると思いますが。

ちなみに『日経ビジネスアソシエ』手帳特集の付録は、特製手帳用文具ケース。
ポケットのついた紺の布で、ポケットにペンをさして布を二つ折りにし、ゴムバンドで手帳に固定して持ち歩ける仕組みだけど。
一昨年のコクヨのシャープペンシル、去年の3Mの付箋のような、文具メーカーとのコラボレーションではなく、今年はアソシエ単独の企画らしい。
このケースはペン入れだけでなく、携帯電話やデジタルオーディオのケーブルを整理するにも便利です。

今年の手帳特集は、若干パワー不足気味の感じがしましたが、来年のアソシエの手帳特集には期待したいですね。
ラベル:手帳
posted by ゆか at 16:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 文具コラム | 更新情報をチェックする
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