帯文を見て、思わず買ってしまった本。
サラリーマン家庭に育ち、経理だった私は、判断が堅実すぎて、これまで多くのチャンスを逃してしまったからだ。
この本では、経済学博士で数学エッセイストの著者が「決断をにまつわる癖」を分析する「意志決定理論」について解説している。
数学、統計学、経済学、心理学にまたがる「意志決定理論」によると「決断の癖」は4種類。
常に最悪の状況を想定する「マックスミン基準」。
選択肢の中で利益の平均を計算し、最も利益が高いものを選ぶ「期待値基準」。
一番後悔しない選択をする「最大機会損失・最小化基準」。
可能な中で最大の利益に注目する「マックスマックス基準」。
私の決断パターンは「マックスミン基準」。
「期待値基準」は正確なデータがないと判断が難しいし、「マックスマックス基準」は心理的に抵抗があるが、「最大機会損失・最小化基準」は魅力的だ。
合理的な決断の基本は「可能性を列挙し、それらの確率を考え、平均値を計算して判断する」だそうだが。
文中の例題の設定が曖昧で、読んでいて悩む。
例えば「好天候なら10万の利益、悪天候なら10万円の損が出る商売に、あなたは参加するか」という問いへの判断は難しい。
雨や雪はともかく、降水確率何パーセント以上が「悪天候」?
晴れていても、気温50度、−30度は「悪天候」じゃないのか?
場所が北極だったら常時「悪天候」なのでは?
そもそも何の「商売」なのか?
夏にかき氷が売れ、冬に焼き芋が売れるように「悪天候」の定義は商売によって違う。
「商売」「立地」の定義がなく、「悪天候」の基準も曖昧で、過去データもないため、現時点では「判断不可」。
商売に「不参加」。
……大胆な判断ができない自分が情けない。
『間違った選択などありえないのではないか。なぜなら選択が正しいかどうかを決めるのも、まさにあなたの行動なのだから』
……著者の最後の言葉には少し安心したが。
『数学的決断の技術』 小島寛之著 朝日新書
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