手帳売り場に色とりどりの「4月始まり手帳」が並び、学生や新社会人が真剣に手帳を選んでいます。
一方、2014年「1月始まり手帳」ユーザーの方は……
『4/26(土)11:30〜 大阪にて西日本支部の手帳オフ会を開催します。第3回のテーマは「今年の手帳使いこなしてる?」です』
Twitter上では「日本手帖の会」公式アカウントのイベント用ツイートが流れていますが。
残念ながら、私はイベントに参加する資格がない。
2014年に入って3ヶ月しかたっていないけど、「今年の手帳を使いこなし」は大失敗。
「スケジュール管理失敗」というレベルではなく、家族の大病や転勤などの影響で、人生設計そのものを修正中だからです。
「夢を実現するために目標を設定し、緻密に行動計画を策定して手帳にTODOを記入し、スケジュール通りにTODOを実行すれば、目標を達成できて、最終的には自分の夢が叶う」
それが手帳術の基本的な考え方ですが、「日本手帖の会」が、オフ会で手帳を使いこなせているかどうか話し合おうとしているということは、私と同じように、スケジュール管理で挫折している人が多いのかもしれません。
手帳は好きだけど、「自分で決めたTODOを全部できなきゃダメ」とか、「なんでもかんでも手帳に記録しなきゃダメ」とか、そういうのはしんどいなあ。
そんなことを考えながら、なんとなく2014年3月28日のAmazonの手帳の売れ筋ランキングを見てみると……
意外なことに「目標管理系手帳」や「記録マニア系手帳」がトップじゃないんですね。
1位がミドリ「HFダイアリー A5 育児」。
内容は、誕生日の記録ページ・お祝い品リスト・アルバム・かかりつけ病院リスト・予防接種リスト・通院記録・ダイアリーページ・メモ。
1歳までの赤ちゃんの様子を毎日簡単に記録できるのが特徴。
2位が石原出版社「石原10年日記 2014年版 2014~2023年」。
日記? 手帳じゃなくて?
しかも総発行部数が140万部。謎だ。
3位がダイゴー「2014-2015年ダイアリー アポイント デスク 1週間+横罫 B5 ブラック 2014年3月始まり」
普通のスケジュール管理手帳が出てきたので、ちょっと安心。
それにしても気になるのは、売上ランキング2位の「石原10年日記」。
10年分が5040円なのは割安だけど、重くてかさばるB5で1.03kg。
10年分が1冊となると、ユーザーは10年に一度しかこの日記を買わないわけだから、あまり売れないはずなのに。
『株式会社石原出版社』公式サイトによると、鹿児島の石原出版社が「10年日記」第1巻を発刊したのが昭和44年。
平成25年に売上累計140万部突破。
1日の出来事を書き込む欄は4行。
これはいいなあ。
私もそうですが、書き込むことが少なかった日のページを見返すと、「時間をうまく使えなかったのか」と罪悪感がわいてきて、手帳に書き込みする気力が失せる。
1日たった4行だったら気が楽です。
興味深いのは、1ページが10日分書けるレイアウト。
例えば、1月1日のページには、10年分の1月1日の出来事を書けるようになっていて、前年の同月同日に何があったかすぐわかる。
入院や旅行など特殊な出来事は、ページ下の「特記事項」欄に書いておくと、過去のページを検索しやすいし、個人情報を書く「パーソナルメモ欄」や「先々の予定」を書く欄もあるから、商品名は「10年日記」になってるけど、やっぱり「手帳」らしい。
「2014年版10年日記と鍵付きケースのセット」も20790円も好評発売中。
これって、どんな人が買うんだろう?
「自宅の机に向かい、おもむろに引き出しから10年日記を取り出し、鍵を開けて何事か書き込み、にやりと笑った後、再び日記に鍵をかけて引き出しにしまう」
一瞬、推理小説の犯人のようなユーザーを想像したけど、実際の「鍵つき10年日記」のユーザーは、日々の生活を大切にし、個人のプライバシーにも配慮する、ごく普通の会社員や主婦の皆さんだと思います。
ラベル:手帳