『天神・インキューブに2015年の「手帳」コーナー、5000種を用意』
2014年10月6日付の福岡・広域天神圏のビジネス&カルチャーニュース『天神経済新聞』。
福岡の中心街の雑貨館インキューブの文具売り場が5000種の手帳を揃えたらしい。
やるなあ。福岡。
『同売り場では今年、約5000種類の手帳を用意。「横軸で、工程や期間を記入でき、一目で進捗(しんちょく)状況が分かりやすい」(同店営業推進担当の大谷奈美子さん)という「ガントチャート」と呼ばれるページを取り入れた手帳を各メーカーが強化しているほか、「大人女子向け」というキャラクターをシンプルに描いたデザインの手帳などが人気という』
ガントチャートって何?
『IT用語辞典 eーWords』によると、
『ガントチャート 【 Gantt chart 】工場などで人員、工程管理などに用いられる帯状のグラフ。横軸に時間、縦軸に人員、製造設備等を配置し、工程ごとの個別の作業開始日、作業完了日などといった情報を帯状に示す』
なんや。新型の手帳機能かと思ったら工程管理表やんか。
1910年代、アメリカの機械工学者で経営コンサルタントのヘンリー・ガントが考案した、プロジェクト管理や生産管理用の表のことです。
縦軸にプロジェクト名、横軸に日付を書いて、月単位で複数案件の作業進行状態を把握できるので便利。
私も、案件別の工程管理表とは別に、月単位で複数の仕事を管理する工程管理表を作ろうと思っていたところです。
それにしても、もう一つ気になるのが、『ガントチャート』を検索している最中、やたらに出くわす言葉『ガントチャートダイアリー トルノフスキー』。
工程管理表を組み込んだ手帳のことらしいけど。
あれは最低でもA4横書き程度のサイズが必要だから、手帳のサイズが大きくなってしまう。
さらに謎なのが、なんとなくロシアを連想させる響きの言葉『トルノフスキー』。
気になるので調べてみると……
「ガントチャートダイアリー トルノフスキー」なるものは、アート雑貨やインテリア雑貨やステーショナリー雑貨を企画・販売する『株式会社アートプリントジャパン』の手帳。
聞き慣れない名前だと思ったら、文具メーカーや手帳メーカーじゃなくて、デザイン系の新勢力ですか。
シンプルな「ガントチャート手帳」はレッド・ベージュ、ブルー、イエロー、ブラックの5種類。
表紙はクロスペーパーで金箔押し、糸かがり綴じ。製本は凝っているけれどもA5で厚さ5mm。
大きい割に薄い。
この手帳を広げるとA4サイズ。
たぶん、A5よりコンパクトにすると、工程管理表としては役に立たないからでしょうね。
内容はガントチャートと月刊カレンダーのみ。
なるほど。それで5mmの薄さを実現したのか。
そして、謎の「ガントチャート トルノフスキー」は、ピンクや白地にエンボス加工と金を多用した蝶や花柄が特徴のイスラエルのメーカー、トルノフスキー社のラッピングペーパー使った手帳。
女子が大喜びするデザインですね。
でも、カレンダーとガントチャートしかない手帳だから「1日の時間スケジュール管理」や「付箋を使うTODO管理」「日記を書く」ができない。
別口に手帳やノートを持ち歩くのかな?
謎だな。
これが人気の手帳だということは「月単位で複数案件の進行管理が必要な働く女性」って、そんなに増えたのでしょうか。
これも謎だ。
手帳も謎ならユーザー像も謎。
アクセサリーとして手元におきたい美しい手帳ですが、「女子志向」より「仕事人志向」が強い私は、地味にExcelでオリジナルの工程管理表を作りましょうかね。
ラベル:手帳