北摂(大阪北部)地域の歴史文化に特化した出版支援・アーカイブ支援事業、公益財団法人大阪産業振興機構『おおさか地域創造ファンド』に採択された『北摂叢書』は、「豊中市立図書館の地元文献収蔵に協力し、市民の文化的生活に寄与する団体」として、豊中市コミュニティ政策室の『豊中市民公益活動団体情報掲載団体』になっています。
「豊中市市民活動情報サロン」にチラシを設置したり、無償でミーティングルーム、セミナールームを利用したり、ショーウィンドウ展示ができる権利があるのですが、「豊中市民の生活に寄与する公益団体活動」を行なわなければいけません。
メールボックスの郵便物を確認しに情報サロンへ出かけると、サロンの担当者に言われました。
「北摂叢書さんも、チラシ置いてメールボックス見に来るだけじゃなくて、もっと団体らしい活動をされては。月1回、ここでセミナーを開くとか」
「出版セミナーですね。図書館側からも著作権について色々と注意があったので、やった方がいいかなと思ってたんですよ」
担当者は難しい顔をしました。
「確かに著作権の話も大事ですが、人に集まってもらうとなると、それだけでは難しいですよ……何か予想外の要素とか、「来てよかった」というお得感がないと」
「予想外?」
「例えば、先日セミナーされた方は、行政書士の女性が落語仕立てでエンディングノート講座をされてましたよ。硬い遺言の話を笑わせながら教える落語、これぐらいのギャップがほしいですね」
「困りましたねえ。私は「武道と健康」専門で、ストレスを軽くする丹田呼吸法の実演ぐらいしか……」
「それ!いいじゃないですか!」
「えっ?」
「市民の健康と文化的生活に寄与する活動じゃないですか。著作権と「武道と健康」」
「そりゃ、そうかもしれませんが……」
「それでいきましょう!」
なんだかよくわからないうちに、サロンのセミナールームで、3回ワンセットの「出版セミナー(付録:武道に由来する誰でもできる健康法 ワンポイントアドバイス)」を2回、半年やってみる妙な企画がまとまってしまいました。
昨年、関西の出版関係者の親睦団体『勁版会(けいはんかい)』の依頼で、簡単な丹田呼吸法の実演つき『武道と健康』講座をさせていただき、大好評でした、。レジュメと講座の組み方が完璧なら、話術は場数を踏めばなんとかなるし、問題は『武道と健康』で何を教えるかですね。
「武道」は「健康」と深い関わりを持っています。
江戸時代の武道(武術)は荒っぽいものが多くてケガがつきものでした。
技と同時にケガの応急処置も発達。
特に、私が学んでいる合気道の祖先にあたる柔術は、道場の隣に「ほねつぎ屋」を建てるほどケガの多いものでしたが、その技術は、明治維新後に柔道整復、鍼灸、整体へと発展していきます。
今でも「武道家で整体師」「整体師で武術家」という人は多く、空手四段剣道三段少林寺拳法三段大東流合気柔術二段柔道初段の夫も、私の「自分で自分の体調を整える」技術、の師匠。
「治療」は医者に任せるべきですが、持病の喘息や自律神経失調症の発作は、ある程度自分で応急処置ができるようにしたいので、自分でもいろいろと勉強しています。
今できるのは、ゆっくりと全身の自律神経を整え、呼吸量を増やす合気道の丹田呼吸法のほかに、突発的な自律神経障害を30秒で整える極真空手に伝わる「大気拳・基本功」。
研究が進んでいる柔術出自の技術「経絡」……。
3回のワンセットのセミナーだから、最低でも3種類が必要。
どの系統の技術にしようか。
「普通の人ができる簡単な健康法」となると、何か一工夫しないとダメなような気がする。
どうしたものかなあ.
考えながらTwitterを見ていると、大阪の武道フォロワーが気になる写真を載せていました。
……次回へ続く……
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