「私は自宅で仕事していて事務所がないんですが」
「現在事業をされておられる場所が「事業所」ですから。お伺いします」
結局、コーディネーターと担当者は自宅に来訪。
「なるほど。本当に普通のマンションですね」と感心されていた。
テレビ番組『渡辺篤史の建もの探訪』のようなヒアリングの目的は、届出先に事業所が実在するか確認すること。
最近、架空の事業所で申請、助成金を詐取する悪質事業者が多いらしい。
ヒアリングに来ていただいて痛感したのだが、在宅介護のために買った我が家は、人と打ち合わせできる構造をしていない。
もし、入院中の義母が戻ってくれば、自宅での仕事も難しくなる。
不安になっていたところ、豊中市市民活動情報サロンで、ミーティングルームやシェアオフィスを借りられるようになって心底ほっとした。
さて、この本は首都圏の25人の「課長」に「家」「私」「仕事」について20の質問をしたもの。
家の最寄り駅や間取り図や家族構成も掲載。
厚生労働省のデータでは、課長の平均年齢は47.5歳、月収52万7千円だが。
「最近買った一番高額なもの」の質問に「タブレット」「家族旅行」「車検」などの回答が多く、小遣いが3万円〜5万円。
ランチは千円以内、貯金は「なし」と答える人が多い。
意外に質素な生活だ。
ちなみに、妻と子ども一人を扶養する平均的な年齢・年収の課長のデータを『カウネット・総務の森』の自動計算ツールで計算すると、健康保険料・厚生年金・雇用保険・源泉所得税など93871円差し引かれて、手取り収入433129円。
役職になれば交際費も増え、首都圏の住宅ローンは高額。
子どもがいれば高校生か大学生で教育費が高い。
それでも『私にとって家とは−安らぎの場である。なぜなら、家族の笑顔がある場所だから』と、定年まで勤めようとがんばる課長たちの姿に、少し勇気づけられた気がした。
『課長の家』 産業編集センター発行
ラベル:ビジネス
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