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2015年06月13日

『いつも「時間がない」あなたに』

「時間がない」。

この数年、口癖のようになっている言葉。

最近は境目のつかなくなっていた「やりたいこと」と「やるべきこと」を厳密に分けて、最低限の「やるべきこと」に集中して、「時間がないために起こるミスの連鎖」は防いでいるが、どんなに時間割を組み替えても「時間がない」問題そのものは解決しない。
難しいものだ。

著者のセンディルはハーバード大学経済学教授、エルダーはプリンストン大学ウィリアム・スチュアート・トッド心理学教授。
この本では2人のアメリカの有名な研究者が行動経済学の視点から「時間がない人が、さらに忙しく、お金のない人が、さらに貧困に陥る」メカニズムを、膨大な実証実験データを使って解き明かそうと試みている。

しかし、翻訳がわかりにくい。
『もちろん、処理能力に負荷をかける可能性があるのは、欠乏だけではない』を、「もちろん、計算能力・注意力・判断力・実行力・自制心を低下させる原因は、常に「時間やお金が足りない」という不安を抱えていることだけではない」。
自分で咀嚼しなおさないと理解できない表現が多いので、読むのに時間がかかる。

結局、時間が足りない人が、さらに忙しくなるのは……

目の前のスケジュールに集中して、それを効率よくこなす。
ところが、集中すると他のスケジュールが視界から消えて、全部後回しになる。
後回しにした分のスケジュールも、やがては締め切りがくるが、その頃には予定外の物事が起きていて、その対応と締め切りの両方におわれることになる。

「時間が足りない」

この感覚が処理能力の低下を引き起こして、ミスを頻発させ、さらに時間が足りなくなる。

低所得者が目先の支払いが気になって借金を続け、さらに貧困に陥るのも同じメカニズムらしい。

「スラック(時間やお金のゆとり)」が重要だと、2人の著者は主張するが、それこそが、今の私にとって、一番難しいような気がする。

『いつも「時間がない」あなたに』 センディル・ムッライナタン&エルダー・シャフィール 著 早川書房
タグ:時間
posted by ゆか at 23:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 本読みコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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