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2015年08月23日

『理系社員のトリセツ』

理系の人は扱いにくい……。

「国文卒なのに理系のような人」と呼ばれている私には、そこがわからない。
学生時代は、古文を品詞単位で解析する勉強をしていたし、社会人になってからは銀行事務、企業年金の試算、経理事務などの数字に関わる仕事ばかりしてきた。

経理の世界では数字がすべてだ。
「お前は人間の情というものがわからんのか!」と怒られても、帳簿の赤字が黒字になったり、借金が帳消しになったりすることはない。

私にとっては理系よりも文系の行動の方が不可解だ。

この本は理系の大学教授が、文系の上司に「理系の部下の扱い方」を伝授しているのだが、なぜか「この人は本当に理系の人か?」と疑うほど文系の人を褒め上げるのだ。わからんなあ。

文系のくせに理系の人を尊敬する私は、これからは理系の人が営業職になったり、文系の人がエンジニアになったりするのが当たり前になって「理系・文系」の境目がない時代がくると予想するのだが。

理系の著者が、同じ理系の人に「自分の技術にこだわりすぎて売れるものを作れない」と言うのはいかがなものか。
もし「文系の販売センスは高い」のが本当なら、世の中の小売業はもっと儲かっているはずである。

ちなみに、著者の経歴は、東京大学大学院工学系研究科修了。工学博士。
産業技術総合研究所、デジタルヒューマン研究センター、企画本部などを経て、中央大学理工学研究科客員教授……

なるほど、自分の好きな研究をする時間より、予算獲得の申請書を書いたり、学会に出たりする時間が長かった人なんだ。
好きな研究に打ち込む理系人に対する「やっかみ」みたいなものが、行間から感じられるのは、そのせいだったのか。

ただ、研究職からは遠ざかっていても「理系学生をまとめるリーダー」だけあって、理系社員のパフォーマンスを上げるコツは、かなりくわしく書かれている。
個人的には、この本とワンセットで「文系顧客のトリセツ」みたいな本があると、かなり助かるのだが。

『理系社員のトリセツ』 中田 亨 著 ちくま新書

ラベル:理系
posted by ゆか at 00:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 本読みコラム | 更新情報をチェックする
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