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2007年05月22日

帰還(後編) 交流稽古

私の通う道場は、年に数回、他の道場と合同稽古をしています。が、先日行われた合気道団体との稽古は、すこし様子が違いました。

この団体は、関西各地の大学合気道部が加盟している大規模なところ。

私たちの道場は、普通に街中にある、いわゆる町道場。
社会人が参加する一般部。少年部。
そして最近できた女性だけの婦人部があるのですが、町道場の合気道と、学生の合気道とは、かなり違うものらしい。

私たちの道場にも、大学合気道部出身の有段者がいます。
話を聞くと、ランニングや、腕立て伏せなどの筋力トレーニングをして、一日数時間の稽古。
かなり技が荒っぽいらしいし……

そんな人たちと組み手して大丈夫かなあ。
腕をへし折られたりしないかなあ……

今回は、双方の長年の希望が、ようやく実現した初めての交流稽古だとのこと。
しかも、この団体の会長自らがご指導される。

「1ヶ月稽古休んで、だいぶ体なまってるし」なんて言っている場合じゃない。
急遽参加を決めました。

交流稽古の後には歓迎会。
門下生みんなで、道場の庭に椅子やテーブルを並べ、薪で炊いた大鍋いっぱいのおでんや料理、飲み物も準備。

歓迎会の準備を整えた後、門下生は、全員、玄関口に左右に分かれて並び、「ようこそ!」と声をかけながら、拍手で団体の人たちを迎えます。
やってきたのは、スーツ姿でスポーツバッグを抱えた若者たち。
拍手に照れながら、ぞろぞろと道場に入っていきました。

そして、スーツ姿の会長が来られました。
体格はそれほど大きくはない方ですが、鋭い眼光。精気みなぎる後ろ姿。
やはり只者ではない感じ。

今回の稽古には、道場と団体からそれぞれ三十数名ずつ。
合計70名ほどが参加。

団体から参加したのは、大学の合気道部の学生と、そのOBたち。
大半が有段者で、黒袴には『○○大学合気道部第二十七代主将』『◎◎女子大学合気道部第十四代主将』など、色とりどりの刺繍。
様々な大学の若者たちが集まっているようでした。

準備体操は、「他の道場のよいところを参考にして、どんどん取り入れていきたい」との会長のご所望で、道場の5段の指導員が行いました。

私たちの師範の演武は「流水」。
「相手の気を読み先手を打つ」「位置取り(どの位置に立つか)」「柔らかさ」を重視する合気道です。

今回は、「体の中心軸と誘いを意識」「相手とどこで合わせるか」……を重視した稽古。

合気道は、体の軸を中心に回転する技が主体の武道。相手を自分の都合のいい位置に誘い込み、合わせ(相手にふれた部分)を支点に、全身の力を使って技をかけるのです。

もちろん、師範の教え「相手の気を読み先手を打つ」「自分が攻撃されにくく、技をかける時有利になる位置取りをする」「技は柔らかく、自分が安全で、相手もできるだけ傷つけない」も重要。

それぞれの道場の師範によって、合気道のどの部分を重視するかが違う。
この団体では、門下生が学生ということで、「体の基礎的な動き」に重点を置く合気道を指導しているようです。

会長の演武には迫力があり、大柄な若者を勢いよく投げ飛ばすさまは「弾む火の玉」。 

「もっと気合入れて!」

普段、道場では耳にしない言葉ですが、若者たちの「お願いします!」「ありがとうございました!」の元気な大声が飛びかい、いつもの稽古とは違う、きびきびとした「体育会系」的な雰囲気。

会長に「正面打ち一教」という関節技をかけていただいたのですが、いきなり体ごとバーンと地面に叩きつけられて、驚きました。
もちろん受けはとれるので、ケガはしません。

「ほほう。柔らかいな」

会長は笑っておられました。

天地投げ、入り身投げ、隅落とし……色々な技をやりましたが、それほど広くない道場に、普段の倍の人間がひしめいて、とにかく狭い。芋の子を洗う状態。
二人で畳一畳分のスペースで稽古しなければなりません。
油断すると、隣の人と激突するので大変。

「二教」という関節技をかけられる寸前に、逆に返し技で「三教」という関節技を、相手にかける稽古は初めてでしたし、最後の4組に分かれて一人を囲み、順番でかかっていく「かかり稽古」も面白かった。

かかり稽古の技は「呼吸投げ」。
最初立ち技(立った状態でかける技)でしたが、私が技をかける番になるころには座り技(正座した状態でかける技)になって……まさしく、昇段のネックになっている技「座技呼吸投げ」。
十数人が続けざまにかかってくるのを、正座した状態で、次々と投げ飛ばすのです。かなりしんどかった。
自分の体力不足を痛感。 

会長のご指導も、技の展開も弾むようにリズミカル。
いつもは流れるようなゆるやかな稽古をしているのですが。
こういう合気道もあるのだと、興味深いものでした。
参加した若者たちも、勉強熱心で礼儀正しく、気持ちのいい稽古。

交流稽古後の歓迎会も盛り上がり、第一回の交流稽古は大成功。

合気道をやめなくてよかった……そう思えた一日でした。

ラベル:武道 合気道
posted by ゆか at 15:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 武道系コラム | 更新情報をチェックする
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