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2015年11月09日

兵法(前編)布陣

「勧業展、大きなところと正面衝突しそうなんですよ」
「……地元の大阪商工会議所所属か。しかも同じ通路の並び。きついですね」

豊中商工会議所の面談室。
担当者と私は深刻な顔で地図をにらんでいました。

「大阪勧業展」は大阪府内の商工会議所が集まって行う大商談会。主催は大阪と堺の商工会議所で、会場は大阪市内。
豊中商工会議所所属の「北摂叢書」よりも、大阪商工会議所所属の社史専門出版社の方に地の利がある。

『孫子』には『兵法は、一に曰わく度、二に曰わく量、三に曰わく数、四に曰わく称、五に曰わく勝。地は度を生じ、度は量を生じ、量は数を生じ、数は称を生じ、称は勝を生ず』とあります。
戦場の広さや距離、投入すべき物量を考え、動員すべき兵数、敵味方の能力(称)、それらが勝敗を決める。

この場合、何ができれば「勝ち」となるのか。考えないといけませんね。

競合のサイトを見ると「販促とデジタルアーカイブ管理」を売り物にしている広告会社出自の企業。
「継承・著者への還元」を掲げる印刷会社出自の「北摂叢書」とは、サービス内容も価格帯も造本レベルも違う。

「北摂叢書」サイトは、リニューアル前で更新を止めている状態だから、相手はサイトを見に来て「こんな程度か」と油断しているでしょう。
実は「大阪勧業展」と「とよなか産業フェア」が終わったら、サービス内容の最適化をはじめるので、このタイミングで「我が社を使ってください」と猛烈に売り込まれても困るのですよ。

ところで「大阪勧業展」には大阪府下のあらゆる業種の347社が参加。
1階、2階、3階の347全ブースの前を、入場者が強制的に通らされる順路が組まれています。
しかも初日と2日目で順路は逆方向になる。
初日は「北摂叢書」が川上になるので、チラシを渡すのは有利だけど、2日目は川上になる競合が有利。

競合は大量の実績(社史)を並べ立てて、大量のチラシを撒く人海戦術をとるらしい。
「北摂叢書」は、私一人だから、PRの「奇策」が必要になりますね。

「大阪勧業展」の説明会で見た去年のスライドでは、企業ブース前に担当者が大勢いて、手にチラシを持って、会社の名前を連呼する光景が多い。
商談したい業種と関連のない企業が、通路の両側に大勢いて、大声で社名を連呼しながら、チラシを持って迫ってくる……それが347社もいたら、入場者はかなりしんどい。

……ということは、入場者が一息つけるような「ぬけ」を持ったレイアウトを作れば、入場者の興味を引けることができる。。
ディスプレーは「大阪勧業展」「とよなか産業フェア」「豊中市市民活動情報サロン」の3回で減価償却できる予算。
紙の白が最も美しく見える色の布を選び、ライトで照らし出す。

営業スタッフをよけて歩く人もいるので、ブースには立たずに、隣や向かいの出展者の中に紛れ込んで待機。
無人と油断して「北摂叢書」ブースに入ってきた人の様子をみながら、「ごゆっくりご覧ください」と、さりげなく声をかける。

ディスプレーは、少し工夫してみました。
チャコールグレーのシャンタン布でテーブルを覆い隠し、壁を飾るのはパネルを張った銀色の布地。
展示品は手にとってみたくなるもの。

断面が美しいグラデーションを描く「竹尾の紙見本帖」。
布貼り銀箔押し紙箱入り社史。
紺のもみ紙に銀箔の文字を装った句集。

ネット上にはほとんど情報がない「絵本台紙・オリエンス」。
「文具店員用資格」こと日本文具知識能力検定合格者の知識を駆使して集めた「黒紙専用」を中心とする200色の色鉛筆。
そして高槻商工会議所関係者と打ち解けるために用意した「商工ニュースたかつき」。

展示してみて、なんとか格好がつきました。
あとはビラ撒きですが、これには武道のテクニックが必要です。

……次回へ続く……
ラベル:兵法 孫子
posted by ゆか at 03:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 武道系コラム | 更新情報をチェックする
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