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2015年11月17日

兵法(後編)用兵

『それ地形は兵の助けなり。敵を料(はか)りて勝ちを制し、険阨(けんあい・険しい場所と狭い場所)遠近を計かるは上将の道なり。これを知りて戦いを用うる者は必ず勝ち、これを知らずして戦いを用うる者は必ず敗る』

『孫子・地形篇』にあるように、まずは豊中商工会議所の相談室で担当者と「大阪勧業展」対策会議。
「北摂叢書」、大阪商工会議所会員企業の社史専門出版社と、同じフロアでPR合戦をすることになったため、図面を見ながら展示会場の設営状況を分析。

「大阪勧業展」には、あらゆる産業の大阪府下の商工会議所会員企業347社が出展。
「北摂叢書」と競合の出版社は、同じ3階のフロアを割り当てられています。

「会場の「マイドームおおさか」の1階から3階まで。来場者は、機械や建設、サービスや情報といった、あらゆる業種のブース前を歩くように順路が設定されています。ほとんどの人は、自分が興味のない業種のブースには関心を示さないわけです。ブース前に立ち止まらせること自体難しいのですが」
「ということは、立ち止まらせた時点で「北摂叢書」の「勝ち」と考えていいわけですね」
「ちゃんとチラシを配って、名刺交換してくださいよね」

……考えてみれば、「大阪勧業展」は来場者にとっても大変かもしれない。
自分が興味のない会社に売り込みをかけられ、関係のない会社のチラシを押しつけられて、展示場内を1キロ以上歩かされるのだから。
来場者が競合と「北摂叢書」のブースがある3階に上がってくる頃には、相当疲れてイライラしているでしょう。
そんな状態の相手に、無理にチラシを配ってもPRにならない。

ちなみに「北摂叢書」ブースは、白い紙を最も美しく見せるグレーの色調で統一しながらも、文化祭の模擬店のような雑な作り。
派手なパネルやポスターを使った他社のディスプレイを見慣れた来場者に「違和感」を与えて足止めする戦術。
私自身はブース前に立ちません。

テーブルの上には、グラデーションが美しい「竹尾」の紙見本帳や、銀箔押しの本、200色の色鉛筆が並び、「ご自由にご覧ください」の形で放置してある状態にしました。

チラシは「大阪勧業展」の2日間に1人で配れる分量がわからないので、100枚だけ用意。
最初に「チラシを配らない相手」を決めました。

「大阪勧業展」では商談に入りやすいように、来場者は自社の名刺をはめ込んだ業種別の名札をつけることになっています。
まず、名札を裏返して自分の業種を隠す来場者を除外。
名札に名刺をセットしていない来場者を除外。
やたらにチラシを持っている来場者も情報収集目的なので除外。

私服姿のクリエイターも除外。
「大阪勧業展」が終わったら、地元の人に利用やすいようにサービス内容を変更する予定で、今のタイミングで「仕事をください」と売り込まれても困るのです。

ところで、人は疲れると武道でいう「フェイントの動き」をする余裕がなくなります。
この観点で見ると、急ぎ足で歩く来場者と、目を左右上方に動かし、出展者の看板をながめている来場者は「一刻も早く会場を出たい」と思っているので除外。
不機嫌な顔の来場者も除外。

高槻商工会議所会員・有限会社楠本書院の楠本広子社長のご協力で、普段は「楠本書院」のブース前で待機。
「北摂叢書」ブースに来場者が来た時だけ、さりげなく後ろから「ご自由にご覧ください」と声をかける作戦。

競合の出版社は、こちらの予想通り、ブースにずらりと社史を並べ、スタッフがブース前に出て、総出でチラシを配りはじめました。
断られても負けずにチラシを手渡したりしているけれども、「北摂叢書」は、ブースそのものを無人の状態にしているので、興味を持って近づいた人だけに効率的にチラシを渡すことができます。

結局、2日間で100枚のチラシを配りきり、多くの来場者とのご縁を得ることができました。
豊中商工会議所・高槻商工会議所会員企業の皆さん、大阪府中小企業家同友会の皆さん。
ありがとうございました。
タグ:兵法
posted by ゆか at 00:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 武道系コラム | 更新情報をチェックする
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